2012-10-28 (Sun)


「僕はタクシーに乗ると、必ずと言っていいほど運転手さんに話しかけます。
せっかくなら、短い時間であってもタクシーと言う空間自体を楽しくしたいと思っていますし、何より、その運転手さんを喜ばせたいと思う。
大げさに言えば、その人の人生に自分の足跡を残したい、ということです。」

「小山薫堂 幸せの仕事術
つまらない日常を特別な記念日に変える発想法」 
小山薫堂著  NHK出版

小山さんは熊本の「くまもとで、まってる」キャンペーンのシナリオを書いているらしい。
道理で「くまもん」など、コンセプトがトータルにとてもよく出来ているなあと思っていた。

わが宮崎県も小山薫堂さんのような方を常に探して、宮崎の観光プロジェクトをお願いするなどの知恵が欲しい。自前の知恵には限りがあるのではないか知らん。
一見突拍子もないようなことをアドバイスしてくれるひとは貴重である。

小山さんは相手に「喜んでもらうとうれしい」体質をつくる、ということを提唱されていて、以前から気にかかる存在であった。
彼の話はいつもハッピーで心がなごむ。

医療も基本的には「喜んでもらうとうれしい」体質が大事だ。

現在、日本臨床眼科学会のため京都に来ている。
何人かの先生たちにお会いした。
なんらかのかたちで喜んでいただけたかしらん。
本当に喜んでいただけるためには、学問的にもエンターテインメント的にも周到なプランと下見と最後の最後の詰めが重要であるが、これがなかなか難しい。

そう思いながら
学会場のグランドプリンスホテルからタクシーに乗って
市内に戻る途中
私が熊本大学病院に勤務していたと聞くと
熊本県O市出身の、バブル期は不動産会社の社長さんをしていたという運転手さんが語る身の上話がとても心にしみた。

この20年くらい、わたしもタクシーに乗るとかならず運転手さんに話しかけるようにしている。
運転手さんを喜ばす境地にはまだまだだが、運転手さんに自らを語りたくさせる術(すべ)は少し身についてきたかもしれない。

無言でなにもしゃべりたくなさそうな風情の運転手さんが、ちょっとひとつふたつ質問すると滔々と語り始めることは少なくない。

それぞれプライベートなことなので書きにくいけれど
運転手さん達は時に驚くような物語を聞かせてくれる。

熊本出身の運転手さんが語る話をついつい感心しながら聞いていると目的地に着き、話し終えた運転手さんは結構晴れ晴れとした、というと大げさかもしれないけれど、でもそんな感じでわたしを見送ってくれたのでありました。


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