2011-11-27 (Sun)
三ノ宮からポートピアホテルまで
タクシーに乗った。
国際会議場で日本神経眼科学会が開かれている。

運転手さんとなぜか神戸の大震災の話になった。

60代後半とおぼしき運転手さんは
当時長田地区の商店街で商売をしていた。

その冷え込んだ朝
激しい地震が収まり、ほっとしたところで
停電が復旧した。

ほどなく近くのパン屋さんから出火し
商店街では皆一階をガレージにして車を置いていたため
つぶれた車からガソリンが漏れ、下水を伝わり
あっという間に火が回った。

運転手さんはその年の4月に息子さんが
東京から戻ってくる予定で
二世代住宅を建てたばかりであった。
息子さん夫婦が住むはずの部屋は全く使われないままに
すべてが灰燼に帰した。

息子さんは東京から帰る機会を失い
運転手さんはタクシーの仕事を続けている。

ブラウンのサングラスを掛けた
運転手さんは静かな口調のまま物語を終え
まぶしそうに眼を細めると
ハンドルを握り直した。


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