2011-09-04 (Sun)
9月3日土曜日午後6時半から
宮日会館にて
第14回宮崎神経眼科セミナー
「基本的な視神経炎のみかた」
S教授(愛知淑徳大学視覚科学)

とにかく台風である。
前日、京都在住のS先生、地元関係者と打ち合わせをして
大変恐縮ながら土曜日の朝一番の新幹線で福岡まで移動していただき
空路宮崎に入っていただくこととした。

なんとか予定通りS先生も到着され
2時間の講義は
前半が視神経炎に関連する病理学
後半が臨床的な視神経炎の診断学

講演の中で、京都府立医大眼科助教授を務められたお祖父様から
眼病理の手ほどきを受けられたお話を初めて伺った。

いくつかの眼病理学の本も紹介され
視神経の病理
染色法、多発性硬化症の病理学的診断根拠など丁寧な解説をいただいた。
久しぶりにランヴィエ(ランビエ)絞輪などという言葉も聞いた。

調べてみるとnode of Ranvierである。
nodeを絞輪と訳したのはなぜかしらん。
解剖学的には髄鞘がない、裸の部分である。
日本語的に結節という言葉になじまなかったのかもしれないし、結節よりずっと美しい訳である。

この構造を利した跳躍伝導は戦前1939年に日本人田崎一二が発見している。
すごいですね。
田崎博士は戦後ロックフェラー財団の支援を受けて米国でNIHの研究者となり、その後米国に帰化し、最晩年まで研究を続けた。

ワシントン・ポストに追悼記事が出ています。

田崎博士追悼記事(ワシントンポスト)

アメリカも 先生もgreatですね。

さてS先生の講義に戻ると
神経眼科診断学に特に病理学的な証拠、疾患のメカニズムに対する理詰めの考察力を高めることが必要であることを強調された。

[なお今秋
日本臨床眼科学会のインストラクション・コースRMB神経眼科勉強会のCPC
(10月9日日曜日 東京国際フォーラム 午前9時から10時半まで)

日本神経眼科学会におけるWalsh-in-Asia (ASNOS)のCPC
(11月25日-27日 神戸コンベンションセンター )
があります。これらも神経眼科のロジックを学ぶ良い機会ですので是非ご参加ください。]


多発性硬化症の脱髄性病変では
視神経の髄鞘が一部障害されても2-3週間で再生すれば
その間伝導遅延はあっても、徐々に機能が回復するのに対し
髄鞘のみならず軸索が強く障害されてしまうと
軸索の再生ができず、機能低下が恒久的となる。
→臨床的には治療にもかかわらず視力が(0.1)以下に低下する100例中3例に相当

非典型的視神経炎に注意→十分な全身検査要

視神経乳頭の浮腫を評価する際
大人の常識は子供の非常識

小児の視神経炎では
両眼性
視神経乳頭の腫脹例が多い
多発性硬化症への移行が少ない

多発性硬化症において核間麻痺を重視するのは
外転神経核と動眼神経核をつなぐ内側縦束は構造上、多発性硬化症に侵されやすいため

など、いつも通りぐんぐん引き込まれるお話が詰まっていました。

2次会はFにて。
ご主人にも台風のため会が中止になるかどうかで
2次会が流れるかも知れないと、ご心配をかけてしまいました。恐縮です。

伊勢エビが解禁となり
新鮮な伊勢エビ、その味噌汁
相変わらず美味な宮崎牛
地元の「ひでじビール」を堪能。

いやあ、無事に終わって、本当にほっとした
と思いながら、S先生をホテルまでお送りし
宮崎駅に着くと
23時50分の上り最終特急が45分遅れ。
事故で遅れているらしい。
トホホ。

やむを得ず
もう一度街中に戻り、タリーズのコーヒーを飲みながら
この文章をまとめているところであります。

セミナーではいつもスターバックスに出張サービスしていただいているのであるが
スタバ、タリーズとはしごすることに。

帰宅するのは午前2時に近いでありましょう。
それでも無事に開催できて大満足の宮崎神経眼科セミナーでありました。

S先生始め、関係者の皆様に篤く御礼申し上げます。


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