2011-03-18 (Fri)
医療においては真実Bad newsを適切に伝えることが重要であるが、これが難しい。

福島第一原発事故においても
真実をどう伝えるか関係者の苦悩は深いと思う。

ロバート・バックマン著
「真実を伝える
コミュニケーション技術と精神的援助の指針」
診断と治療社
Robert Buckman, M.D.
How to Break Bad News
A Guide for Health Care Professionals

に以下のような一節がある。

p135~136

シナリオ
 患者は若いOOがんの女性である。
病気は、現在、寛解の状態となっている。
しかし、今後5年以内に再発する可能性は85%である。
そして、患者は、「何も手につかないんです。がんが再発するのではないかという思いが、いつも頭から離れないのです。」と言う。
そこで、あなたの応答としては、次のようなものがある。

 閉じられた質問
 「睡眠に問題はありますか?」(1)

 敵意のある応答
 「何を言っているのですか。あなたはとても健康なのですよ。心配するのを止めて、
毎日を過ごしなさい」(2)

 開かれた質問
 「あなたにとって最も心配なことはどんなことですか?」(3)

 共感的な応答
「いつも再発しないかを心配することは、つらいことですね」(4)

 間違った保障
 「私の言うことを聞いてください。いいですか、再発しません。心配する必要はありません」(5)

過度な保障の危険性
 最も注意が必要なのは、間違って保障することである。
過度に保障をすることは、最も危険な選択である。
なぜなら、時間が経つにつれて、あなたの保障が現実からかけ離れたものになっていくからである。
ここでの問題は患者の不安が募れば募るほど、その苦痛を和らげたいというあなたの欲求が強くなり、過度の保障をしてしまう誘惑に駆られることである。(以上、引用)

真実を伝えることは難しい。
そして前向きに患者さんとその深刻な問題に取り組んでゆくことはさらに難しい。

深刻な原発事故への対処に懸念を感じつつ、バックマン医師の言葉を思い出していたのであります。


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