2010-10-17 (Sun)
先日両眼性の閉塞隅角緑内障発作の患者さんに超音波生体顕微鏡検査を行うと両眼に毛様体脈絡膜剥離が認められた。

毛様体脈絡膜剥離

閉塞隅角緑内障と毛様体脈絡膜剥離との関連は医学的に興味深い。
この問題を独自に見いだされた琉球大学医学部眼科酒井寛講師が来週、宮崎県眼科医会講習会にて講演される。

参考文献: 
原発閉塞隅角緑内障の新しい概念: 臨床眼科 64(9月号)1451-1455,2010
Sakai H et al: Uveal effusion in primary angle-closure glaucoma. Ophthalmology 112, 413-419, 2005.

酒井講師によれば閉塞隅角緑内障には毛様体脈絡膜剥離ciliochoroidal effusion(CCE)が有意に高頻度で認められるという。
これが閉塞l隅角と関連しているとすれば、どのような意義があるかについてはいまだ明確ではない。

これが結果ではなく、閉塞を強める原因のひとつであるとしたら
このCCE を薬物または外科的に除去すれば閉塞隅角緑内障やその急性発作を減らすことができるだろうか。

CCEの頻度は急性閉塞発作眼(58%)、その僚眼(20%強)、慢性閉塞隅角緑内障(9%)、原発開放隅角緑内障および高眼圧症群(1.3%)。

小眼球症におけるUveal effusion (UF、CCEとほぼ同義)の治療として
強膜の開窓術(ぶどう膜からのドレナージを外科的に行う)が行われている。
これを急性閉塞隅角発作治療または予防に用いて奏功するだろうか。

CCEの薬物治療についてはどうか。
ピロカルピンやアセタゾラマイドなどもかえって(稀ながら)薬物起因性の閉塞隅角緑内障リスクを高めることがあるとされている。
ステロイドはどうだろうか。

閉塞が先か、CCEが先か、それが問題であります。


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