2010-10-13 (Wed)
10月10日熊本市にて熊本大学医学部同窓会に出席。
卒後30年になる同期の7割近くが出席し、盛会であった。
みんなまだまだ若々しく元気である。
一言スピーチを聴くと
公的大病院の院長になっている面々は、同窓の無礼講だからでもあるが、良い意味で「商売人」になっていて可笑しい。
自治体病院の長年の赤字を黒字化した院長の評価は仲間内でも高い。

都市部病院部長の忙しい毎日にふと悩むことがあるとスピーチする者には温泉地の病院長が「うちはゆったりとした生活を送れます!」と名刺を持って駆け寄るというジョークが繰り返され、かなりウケていた。

さて来賓の某教授のスピーチによれば
(これも内輪の話のメモなので割り引いて聞いてください)

「国立大学が独立行政法人化して良かったことはひとつもなかった。

これまで6年間の中期目標として
年間350億円の大学運営給付金を毎年1%ずつ減らしてきた。
これが平成21年度終了し次へ移る段階に入っている。

1%削減と言うことは大学の教員1000人のうち10人を削ることになる。
うち4割は医学医薬系を削ってきた。

大学の収入の半分は附属病院によるもの
残りの半分は学費である。 

(元)国立大学医学部は大学院化してきたが
さらにリーディング大学院という優先度の高い大学院に重点投資してゆく予定である。

収入源である附属病院の強化を図るため、病院の職員には手をつけず
基礎系の職員減を行わざるを得ず
重なる領域の統合
比較的新しい講座の廃止
などが予定されている

すでに
衛生学教室(複数存在)
生化学教室(複数存在)
小児科系講座(複数存在)
心の発達科(新設講座)
は次期教授選を行わずに経過している。

これからは大学予算経費の10%カットが求められるのではないかという話もあるが、妥当なところで3%のカットが3年続くか?

削減の対象となった教員、削減を進めなくてはならない管理職教員の間には心のわだかまりが残るだけである。」
と言うことであった。

大学教育行政の文字通り貧困が押し寄せている現状を聞いて暗然とした。
世界は高等教育競争に入っているというのに、いったいどうなるのだろうか。

わが宮崎県日向市はケネディ大統領も敬意を払った上杉鷹山を米沢藩に送り出した日向高鍋藩に連なる。鷹山が説いたごとく困難な時代こそ高等教育の充実が重要だ。

5兆円といわれる「こども手当」の一割、5000億円を戦略的に高等教育・研究に投資するだけで将来は大きく変わるはず。
R&Dに投資できない組織はいつか衰退する。

どうしても予算がないなら、大学全校が衰弱死する前にもっとドラスティックな手(思い切った統廃合)を打つのか。
また優秀な学生が欲しいならどうしても講義を英語化するしかない(優秀な教員も世界の英語圏から公募できるようにする。国籍の縛りを緩める。)と言う現実が迫っているのかもしれない。
心底困ったときは本質的な改革のチャンスでもある。
久しぶりの友人達と楽しく語らいつつも、次世代のために未来の医学部、ひいては医科学研究全体が世界水準を大きく超えたものになることを願った夜でありました。


ブログランキングに参加しています。お手数ですが御協力をよろしくお願いしま す。

| 教育 | COM(0) | TB(0) |







管理者にだけ表示を許可する