2010-05-25 (Tue)

業務をいかに早く定時に終わるか
というテーマは医療現場でも大事な問題です。

眼科開業医の現場では
たとえば患者さんの都合が良い夕方に患者さんが集中して
最終的に業務終了が遅くなることがあり
職員も大変です。

ところが、なかなか根本的な解決策がなく、

(医療現場では医療自体を切り詰めることは出来ません。
また、業務が終了しかけた時間帯でも急患の電話を受ければ、原則として受け付け、職員と医師が待機します。
僻地からの患者さんは来院まで1時間以上かかることもあります。
わたしはいくら遅くても頑張る医療文化の中に生きて来ましたが、女性医師や職員は物理的にも退社が遅くなると大変です)

☆ 部下を定時に帰す「仕事術」 佐々木常夫著 WAVE出版

この本も正直なところあまり期待せずに本をめくりました。

ところが、著者は子供さんが自閉症であり、また妻がうつ病になるという困難の中、朝5時に起きて子供の弁当を作り、妻の看病までした上で東レの経営陣に昇りつめたというすごい経歴の持ち主です。

「プアなイノベーションより優れたイミテーション」
という言葉など、厳しい現場体験から生まれた言葉が貴重です。

ソニーに追いつき、遙かに凌駕したサムソンもこの言葉の権化ですし
(悪い意味で書いているのではありません。
イミテーションを極めているとそこから自然に本物のイノベーションが生まれてきます)
手術も同じではないでしょうか。
昔、ある新進気鋭の教授の緑内障手術が師匠とまったく同じ手順であることに深く感銘を受けたことがあります。

外科医は手術に熟練してくると、術式をあれこれ変えたくなるのではないかと思いますが、ひとつの型を極めてゆく素直さ賢明さに、なかなか出来ないことだと学ばされました。

さて仕事術に戻ります。
詳しくは本書を読んでいただくとして
最も傑作なエピソードは社員の結婚式における主賓を頼まれた時のこと。

最近は仲人を置かないことが多いため、主賓はスピーチの中で花婿の紹介もしなくてはなりません。

著書は花婿をよく知っているのは誰かと考えて、それは花婿であるという結論に達し、花婿を呼んで彼に自分自身を思い切り褒めた挨拶原稿を作るように命じます。

原稿を見て、更に子供の頃のことを書き加え、もっと褒めるようにと指示。
それを元に作ったスピーチはご両親にも大変好評で感謝されました。

「それはそうでしょう、なにしろ書いたのは本人自身ですから」
という記述に笑いました。

このお話はちゃっかりしているようで、実は忙しい人の仕事の要諦を表わしているように思います。
いくつかの場面で応用できそうな気がします。

今日も山積みになっている、あなたが書かなくてはならない書類。

その内容を最もよく知っているのは誰ですか?


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