2010-01-12 (Tue)
シンガポールのある先生は、白内障・緑内障手術や網膜硝子体手術・治療に比較して、神経眼科は収入が少ないため、病院運営の中でその存在を軽視されがちだと心配されていました。

これは日本の神経眼科も同じかもしれません。

W先生によれば日本神経眼科学会内でも神経眼科的検査に診療報酬の配慮をいただきたいという気運が出てきています。

さて
年末、久しぶりにシンガポール国立眼科センターSNECの英国人C教授の神経眼科クリニックを見学しました。
ただの見学のつもりでしたが
次々に意見を聞かれ、えらくしごかれました(笑い)。

詳しく問診しながら問題点を明らかにし
工夫したアムスラーチャート(黄色の背景色に青のグリッド)や
赤視標をリング状に書きこんだ指標で視野検査を行うなど
すごくアナログな、しかし頭を使った神経眼科診察を拝見しました。

「虚血性視神経症は乳頭が白いと書いてあるが、非動脈炎性虚血性視神経症では充血しているのだよ。」
レジデントに対して熱心な指導が続きます。

「すべての神経眼科疾患は当然散瞳検査を両眼に行わなくてはいけない。」

「なぜ前回は正常だった視野が今回は両眼上方視野欠損型(水平半盲型)なのか?ミステリーだ!」(笑い)(再検で正常でした)

英国人らしくラグビー、ゴルフ好きの先生は
眼窩吹き抜け骨折の娘さんがラグビー選手と聞いてハッスルし

お酒好き、糖尿病のゴルファーが外転神経麻痺になると
帰り際に「Keep the fairway!」と声を掛ける。

(SNECのポリシーに準じて少し内容を変えてあります)

教授の診断に納得しないで、笑顔の中にもなかなか引き下がらないフェローもいて活気があります。

本格的な神経眼科診療は時間がかかります。

神経眼科はやはり眼科の基本であり、またよく分からない眼疾患の最後の砦でもあります。
厳しい医療情勢下、神経眼科診療の発展や維持が難しくならないように願っています。


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