2014-12-15 (Mon)
少し戻って
12月6日Japan Glaucoma Councilのメモです。

緑内障進行のリスクファクターついては、最近小生もLoGTSに興味を持って勉強したので、いまさらながら痛感するのですが、統計学的に有意に視野が悪化していると判断することは大変に難しい問題だと思われます。

視野に関する統計学的研究の最近の話題として話された東京大学眼科 朝岡先生のお話にもあったように、様々な統計解析を用いても、特にその患者さんの視野障害の将来予測は大変難しいようです。
10回くらい視野検査データが蓄積されないと信頼性のある進行判定、将来予測が出来にくい。

これにベイズ理論を用いて朝岡先生らはかなり確率性が高く、多数回の視野検査を必要としない方法を編み出そうとされて興味を惹かれました。

さて、Y教授のお話によると、現在日本緑内障学会では、低眼圧緑内障患者の長期予後について前向きに比較検討しており、そのトライアルの中で眼圧が12mmHg以下であるにもかかわらず、視野障害を示した30%の例に対して、視野障害が進行しなかった群との統計学的な分析を行っていますが、両群間に有意差はないようです。
眼圧、年齢、性別、血圧なども特に差がないということです。

米国のLoGTSでは(眼圧は点眼治療下で16mmHgくらいですが)高血圧治療のリスクなども指摘されていました。

日本のスタディでは視野障害が進行した例になんらかの介入を行っていたのか聞きそびれましたが、今から考えると、たとえば悪化した例をまた分けて(数がすくなくなるので実際は実行不可能でしょうし、突拍子もないといわれるかもしれませんが)、
たとえばA群はプロスタグランジン・アナログ製剤点眼、B群はブリモニジン点眼(たとえ眼圧が下がらなくても神経保護効果を検証する)、C群はマイトマイシン併用トラベクレクトミー群、さらに経過観察群(論理的倫理的にOKなら) などに分けて視野障害・視機能障害進行の有無を前向きに検討することができれば、これからの患者さんたちの臨床に大きく貢献するのではないかと感じました。


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