2014-03-28 (Fri)
先週熊本眼科集談会にお邪魔し
落屑症候群(ならびに落屑緑内障)とHTLV-1キャリアとの関連性を検討し報告しました。

当院の320例では有意差が出ないのですが、以前「眼科」の特集に「落屑緑内障」として論じたように、落屑症候群とHTLV-1キャリアとの分布には日本周辺では一致する点があるのですけれど。

来週に迫った東京のWorld Ophthalmology Congress (WOC)でもこのことについて発表する予定です。
最近ハーバード大学のJ. Wiggs准教授らは落屑症候群に深く関連するLOXL1遺伝子のノックアウトマウスを作成し、詳細な検討を行いましたが、、これらのマウスの眼内に落屑様物質は認められませんでした。

このためLOXL1以外のさらなる遺伝子異常や環境因子の関与が落屑症候群の完全な表現型を作成するのに必要であろうと述べています。

現在日本とシンガポールとの共同研究で日本人約1,500名の落屑症候群に対し、GWAS研究が行われており、その結果が期待されます。

2月にシンガポールで行われた国際緑内障手術学会では、日系ブラジル人眼科医の先生達に日系ブラジル人の中では落屑症候群や落屑緑内障は非常に少ないと聞いて驚きました。
九州では50歳以上の3.4%に落屑症候群があり、熊本では80歳以上の25%以上に落屑症候群が認められます。
宮崎県日向市の私のクリニックでも、高齢の白内障手術対象者では15%以上の落屑症候群を診ている印象です。

ブラジルに移民した人々は九州出身者が多く、この違いは大変興味深く思いました。もちろん全く日本人同士だけで結婚し続けている家系が徐々に少なくなってきているのかもしれませんが、現在の緑内障患者さん達は3世前後ぐらいか(日本人同士の結婚が多いのでは)と思いますので、おそらくは環境因子の影響も大きいのではないでしょうか。


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