2013-07-23 (Tue)
閉塞隅角の国際的な定義では
たとえば、270 degree of irido-trabecular contactがあって、PASがなく、眼圧上昇や視野障害・視神経障害がないものを原発閉塞隅角症疑い(PACS)とするとされています。

シンガポールにおけるAACGCでは
隅角鏡検査においてはirido-trabecular contact(虹彩と隅角との「接触」)自体を確認することが難しいためこのcontactという意味をどのように理解するのかという質問がインドのS教授から出され議論になりました。

以下に私が理解する限りでのまとめを書いておきたいと思います。

学会の後に、質問を受けたジョンズホプキンスのF教授と一緒に食事会に出掛けたので事情を伺いました。
最近はよくS教授らからこの質問を受けて繰り返し議論になるのだけれども、隅角鏡検査でScheieの3から4の所見を呈する症例では隅角が非常に狭くなっているため実際にはirido-trabecular contactが起こっているものと見なして良いのではないか。
前眼部OCTなどを用いると接触が起こっている例が大半であるため(暗室のOCT検査時には閉塞がさらに強まり、動的に接触が起こっている像が捉えられる)このような定義でよいのではないかという話(わたしの補足というか意訳が入っていると思いますけれど)でした。

私は暗室、正面視での圧迫していない隅角検査にて270°隅角が見えないもの、Schwalbeライン以下または色素性trabecular meshwork以下が見えないもの、という言い方をしていますが、最終的にはこのような捉え方で良いのではないでしょうか。

また最近、海外では270°を180°まで範囲を狭める論文が多いのですが、180°程度で緑内障性障害を示す例は少なくないため、このような定義の拡大が行われているのではないかと個人的に推測しております。
これもさらに統一してもらいたい問題であります。

IMG_0166.jpg

AACGCファカルティ・ディナー会場(Jing)からマリーナベイ・サンズが一望でき、夕焼けに赤く染まるホテルが美しい。



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2013-07-18 (Thu)
(続)羽田に到着したANA機のドアが開かないのには少し焦った。

タラップ車とANA機のドアとのサイズが合わず
飛行機側のドアを押して開けることが出来ないようだ。

タラップ車が急遽交換され
ようやくANA機を降りる。

急いで国際ターミナルへ。
水曜日の夜10時15分というのに
意外に出国者が多い。

セキュリティチェックも混んでいる。
イミグレーションもなんとか通過。
午後10時45分
シンガポールへのお土産を買っていると11時過ぎ。
11時30分出発予定。

そういえば空腹である。
ゲートの周りに食事をする場所もない。
急いでANAのラウンジへとって返す。

カレーでも食べようと思ったら
ご飯の鍋もカレーの鍋も空である。
こんなことってあるのでしょうか
トホホ。

呆然としていると
新しいカレーが届いた。

なんだか情けない気もしたが、気を取り直してカレーを軽く食べ、機内へ走り込む。
ふう。

夜間出発の場合、シンガポールまで7時間くらいなので食事のサービスを待っていると
寝る時間がなくなり
明日のアジア閉塞隅角緑内障学会に差し支えるのであります。

PS 
ANAもシンガポール航空のKrisラウンジのようにとは言わないけれど
もう少し羽田国際ターミナル・ラウンジの食事を充実させていただけると良いのではないかしらんと、いろいろ御事情はあるでしょうが、いつも思うのであります。


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2013-07-12 (Fri)

7月10日水曜日午後5時40分
東京行きANA最終便に乗るために日向駅へ駆けつける。
シンガポールにて開催されるアジア閉塞隅角緑内障クラブ学会(AACGC)と
アジア太平洋白内障屈折矯正手術学会(APACRS)出席のため
東京羽田へ向かう。

午後7時50分
いつものように夜の最終便は羽田が混雑のため
出発を待たされる。

ANA利用の外国出張の場合
スーツケースを宮崎からそのままスルーで、たとえばシンガポールまで受け取らないで良いため大荷物の小生はかなり助かる。

15分ほど遅れて宮崎空港を離陸
上空で少し待たされて
午後9時50分羽田空港着陸。

ほっとして
降りる準備を整え待つ。
シンガポール行きANA NH151便は午後11時30分発。

ところがなかなか前部のドアが開かない。

客室乗務員が外部と連絡を取りながら
繰り返し開けようとするが
どうしても開かない。

シンガポール行きの時間が迫る。
こんなことは初めてである。
トホホ。


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2013-07-08 (Mon)
大分ファイザー緑内障シンポジウム講演をなんとか終えました。
大分県眼科医会の先生方、ご多忙な時期にもかかわらず多数のご出席頂きありがとうございました。

特別講演をされた井上眼科病院の井上賢治先生のネームバリューのおかげだと思いますが、学会が多い時期にもかかわらす、勉強熱心な先生が多いと感じました。
K教授また関係者の方々のご高配に感謝申し上げます。

ご出席の先生方がわたしのマニアックな、しかも駆け足の話もよく聞いてくださり、さまざまに質問をいただいたのには驚きました。

さて講演でも触れましたが
原発閉塞隅角緑内障PACGに対して
比較的早期の水晶体摘出術が徐々に推奨されていますが
遠視が強くない患者さんに御納得いただくことはなかなか難しいのではないでしょうか。

裸眼視力1.2のPACG患者さんに緑内障手術としての白内障手術をしましょう、
ではわかりにくいです。

水晶体摘出の摘出という言葉も結構ハードルが高い気がします。
ランダム臨床研究であるEAGLEスタディによって「早期水晶体摘出」の効果、その適切な時期が証明されるまでは手術適応決定について慎重であるべきですが、おそらくPACまたはPACGに対する治療の一部は水晶体手術になってゆきそうな流れですし、それに取り残されて緑内障が進行しないように、患者さんに丁寧な、御納得いただける手術の意義説明が重要であります。

小生はAngle-reconstruction by phacoplasty (水晶体形成による隅角再建)
またはAngle-reconstruction by lens exchange (屈折分野でいわれているように、水晶体交換)とでも表現すると、治療内容にもう少し即した術名になるのではないかと感じているのですが、
(けして言葉遊びではなく、また水晶体手術が遅れるとずるずる視野障害が進む例もなくはないので、説明が特に大事だと感じます・・)
いかがでしょうか。


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2013-07-04 (Thu)
7月6日(土)Pfizer Glaucoma Symposium in 大分(時間:18:00~20:30 会場:レンブラントホテル大分) にお招きいただいています。
関係者の皆様にお礼申し上げます。

さて、大分では閉塞隅角緑内障の新しい検査法や自験例について講演する予定です。

閉塞隅角緑内障は急性閉塞隅角症に対するレーザー虹彩切開術の予防が普及して以来、また、急性緑内障発作も、統計にもよりますが、1万件に1回程度ということであり、正常眼圧緑内障などの問題に隠れていました。

ところが21世紀に入って東南アジアではレーザー虹彩切開術後も緑内障がコントロールできず点眼を必要とすることはもちろん、トラベクレクトミー等に追い込まれ大きく視機能を減ずる患者さん(中国系)が少なくないという論文がシンガポールから発表されました。

中国本土を含めるとアジアにおける閉塞隅角の母集団は非常に大きく、閉塞隅角緑内障による失明リスクは開放隅角を3倍程度上回ると推計されます。このため閉塞隅角緑内障は古くて新しい問題であり続けています。

我々の自験例でも閉塞隅角に対する予防的レーザー虹彩切開術後に隅角が充分開かない例は30%以上に及びます。
レーザー虹彩切開術が急性閉塞隅角症発作を高い確率で予防することは間違いありませんが、いわゆる慢性閉塞隅角緑内障として、患者さんには自覚症状がないままに、そして一見開放隅角緑内障のような前房の深さを持っているために開放隅角としての管理を受け、ある年月がたつと、比較的急速に視野障害が進展する例が、もちろん少数ですが存在する可能性があります。
以上のような事柄についてお話ししたいと考えているところです。

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