2011-03-29 (Tue)
先週土曜日、熊本眼科集談会の発表を無事?に終えて懇親会へ。
先輩に涙液と房水の研究について話を伺ったり
若い開業医とマルチフォーカル・レンズについて話したりしているとなにも食べる暇がない。
その後、同窓の友人達と干物やピザが美味しい居酒屋さんへ繰り出した。

気兼ねがない同窓と話すと、可笑しいくらいみんな悩み?が共通している。
女性軍は、言って良いのかしらん・・
更年期の問題。

男性軍は仏壇の問題である。トホホ(笑い)。

そんな年齢になったのでありますね。
しかし勉強になるなあ。

深夜まで話が弾んでホテルに帰り
さらに同じホテル宿泊の先輩O先生に一同で表敬挨拶?をして
午前2時に就寝。

翌朝日曜日朝NHKの将棋番組を眺めていた。
対局していたのは羽生さん。

先日読んだ彼の本を思い出した。
眠る暇もない菅直人首相に羽生さんの言葉を届けたい。

次の一手の決断プロセス(直感・読み・大局観)

① 全体図を把握する、理解すること。全体を大雑把に、概要として理解するのが最初のアプローチ
② 明らかにプラスにならず、マイナスにしかならないという手を瞬間的に捨て去ること
③ 幾何学的なアプローチとして、その局面を「形としてどうか」という目で見ること
④ ピントを合わせるように、どこが一番のポイント、急所なのかを、瞬間的に選択すること

「結果を出し続けるために」 羽生善治著(日本実業出版社)


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2011-03-23 (Wed)
雨あられと降ってくる砲弾の中
激戦の地に必ずロンメル将軍の姿があった。
前線の部隊を鼓舞し、困難を解決するのはロンメル将軍であった。

と、パーキンソンのリーダーシップ論にある。

オバマ大統領がアフガニスタンの部隊を電撃訪問し
四川大地震直後の現場を温首相が視察に訪れることによって
疲弊した現場の人々はやはり大きな勇気を与えられたであろう。

菅首相の現地視察を諫める人々には当然さまざま懸念もあるだろう。
しかしパフォーマンス抜きの冷静かつ真摯な態度で首相が赴くべきではないかと思う。

そして被災者には心からの共感を
現場の職員にはただただ、しっかり手を握って、ありがとう、と言ってもらいたい。


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| 生き方 | COM(0) | TB(0) |
2011-03-22 (Tue)
20日21日の連休には仕事で東京に行き
3月20日(日曜日)にはフィレンツエ歌劇場のオペラ「トスカ」を観る予定だった。
しかし歌劇場の人々は帰国命令が出て帰国。キャンセルとなった。
フィレンツエ歌劇場

大ファンのズービン・メータによる指揮をとても楽しみにしていたのだが、この状況では東京に行けず予定をキャンセルしたが、公演も中止になったことを昨日知ったところである。
ズービン・メータHP

以前のブログにも書いたが、昨年5月ニューヨーク・メトロポリタン・オペラのオープニングはやはり「トスカ」であった。
そして時差ぼけと病院見学疲れのため、「トスカ」第一幕、画家カヴァラドッシが「トスカよ、ただひとり、君だけに! Tosca, sei tu! 」と歌う余りにも有名なアリアを聞いた途端に寝てしまい、もったいないことをしてしまった。

先日、日経新聞に不安がる団員をメータ氏が温かく統率する様子の記事が載っていた。
彼は湾岸戦争時、ニューヨークの公演予定をキャンセルし、戦火におののく人々を音楽の力で癒したという。

今は人命救助や物資輸送で大変な状況が続いているけれど、被災地の皆さんにも音楽が届き、人々の歌声が響くようになりますように。


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2011-03-20 (Sun)
福島第一原発事故に際して、待避を許されていたのに現場にとどまり、必死に原発の被害拡大を防いでいる50人の現場職員に敬意を表します。
BBC Fukushima50

またその後現場に加わった職員の方々も、後からの方がある意味恐怖感も家族の心配も大きかったのではないかと想像され、大変な勇気を示されていると思います。

強者(つわもの)の東京消防庁ハイパーレスキュー隊員が家族を思って涙ぐむくらい、決死の業務を現場スタッフは日夜続けていると聞いて本当に感動しています。

現場への食料などの兵站は大丈夫なのでしょうか。
東電の広報の方々も大変でしょうが、プレゼンの専門家を現場に入れて内容をテレビ的に分かり易くし、遠慮せずに現場職員の奮闘をもっと伝えてほしい。

政府もFukushima 50に対しさらに感謝と応援のメッセージを届けいただきたいと思います。


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2011-03-18 (Fri)
医療においては真実Bad newsを適切に伝えることが重要であるが、これが難しい。

福島第一原発事故においても
真実をどう伝えるか関係者の苦悩は深いと思う。

ロバート・バックマン著
「真実を伝える
コミュニケーション技術と精神的援助の指針」
診断と治療社
Robert Buckman, M.D.
How to Break Bad News
A Guide for Health Care Professionals

に以下のような一節がある。

p135~136

シナリオ
 患者は若いOOがんの女性である。
病気は、現在、寛解の状態となっている。
しかし、今後5年以内に再発する可能性は85%である。
そして、患者は、「何も手につかないんです。がんが再発するのではないかという思いが、いつも頭から離れないのです。」と言う。
そこで、あなたの応答としては、次のようなものがある。

 閉じられた質問
 「睡眠に問題はありますか?」(1)

 敵意のある応答
 「何を言っているのですか。あなたはとても健康なのですよ。心配するのを止めて、
毎日を過ごしなさい」(2)

 開かれた質問
 「あなたにとって最も心配なことはどんなことですか?」(3)

 共感的な応答
「いつも再発しないかを心配することは、つらいことですね」(4)

 間違った保障
 「私の言うことを聞いてください。いいですか、再発しません。心配する必要はありません」(5)

過度な保障の危険性
 最も注意が必要なのは、間違って保障することである。
過度に保障をすることは、最も危険な選択である。
なぜなら、時間が経つにつれて、あなたの保障が現実からかけ離れたものになっていくからである。
ここでの問題は患者の不安が募れば募るほど、その苦痛を和らげたいというあなたの欲求が強くなり、過度の保障をしてしまう誘惑に駆られることである。(以上、引用)

真実を伝えることは難しい。
そして前向きに患者さんとその深刻な問題に取り組んでゆくことはさらに難しい。

深刻な原発事故への対処に懸念を感じつつ、バックマン医師の言葉を思い出していたのであります。


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2011-03-17 (Thu)

今回の震災にあたり
CNNのキャスターらは
たとえば脳外科医であり
医学レポーターであるサンジェイ・グプタ医師は
すぐに福島に現れ
震災の被害状況を伝えている。

彼はハイチ地震(死者31万人)の現場にもすぐに現れ
取材をこなしつつ医療援助も行っていた。

日本のキャスターが今回現場で取材報道している姿を見ない。
もちろん自粛、規制もあるだろう。
しかしアメリカ人キャスターだけが許されているのだろうか?

昔なら筑紫哲也さん自身がヘルメットをかぶって南三陸町から報道していたのではないかと思う。

色々日本的事情もあるとは思うけれど
安全な報道スタジオからの言葉は
東電や保安協会の言葉のように上滑りしてしまうのではないかと気に掛かるのであります。


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2011-03-13 (Sun)
震災に伴う原発事故報道があいまいなのにいささか懸念を覚えている。

福島第1原発での水素爆発についてのニュースは当初、テレビ各社とも爆発前と後の写真のみを出していたが、同時間帯すでにBBCやCNNでは爆発する動画情報を流しており、日本の報道ではこのように微妙な情報操作?が行われるのだなあと感じた。

本日朝のTBSニュースでライブ中継した安全保安院の説明も、お疲れとは思うが、ぶっきらぼうにさえ聞こえた。テレビ中継があっているのに、文書に書いてあるとおりです、というような説明にも驚く。
視聴者に無用の心配を掛けたくないという親心と不都合なことをあえてふれないでおこう(さらに言えば隠せれば隠したい)という気持ちとは紙一重ではないだろうか。

医療では根拠のない楽観は強く戒められている。
われわれ医師の手術に関するインフォームドコンセントでも患者さんを心配させすぎるといけないかもしれないという気遣いから、ごくごく稀な、しかし深刻な合併症について触れることには勇気がいる。
しかし医療においては稀なものでも重篤な合併症については説明がきちんと行われていないと医療として成立しない。

素人ながら世界の原子力発電に果たす日本の役割、責任は大変大きいと聞く。
各国の専門家の参加も受け入れ、この未曾有の事態にも適切に対処しえれば、かえって日本原子力技術の評価は高まると思う。
原発事故について丁寧な説明と現場の安全と御健闘を祈るものであります。


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2011-03-09 (Wed)
今日の昼、手術前に昼食を取りながらテレビを見ていると
NHKの番組に敬愛する安藤忠雄さんが出演していた。

視聴者からの質問コーナー
「安藤さんの自宅はどのような家ですか?」

「わたしはマンションに住んでいます。」

「えっ、思い通りに設計した自宅に住んでいると言うわけではないんですか?」

「住吉の長屋」でデビューしたこの有名な建築家は
別の部屋に行くのに雨の日は傘を差していったりするのは
めんどくさい?!というのであり
安藤さんらしい、とても正直な答えなので苦笑してしまった。

「わたしの事務所に家の建築依頼に来る人にはマンションが一番良いですよと言っているんです。」(笑い)

小生の自宅も内部(壁面のみ)はコンクリート打ち放しであるが、冬は確かに寒い(笑い)。

さらに車庫から自宅までの動線を自分の希望でわざと遠くしている。

南から車庫、階段を上がって庭、自宅の横を通って北向きの玄関に回る。
雨の日は傘を差し庭の木々を抜けて家に帰る。
面倒といえば面倒である。

けれど、そのお陰で雑木(落葉樹。少しライトアップされている)が教えてくれる自然の移り変わりに癒され
気分が完全に切り替わってから玄関の鍵を開けることになる。

一日中人工的な眼科診療空間にいる自分にとって
それは寒い日も、雨の日も豊かな「ひと手間」なのであります。


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2011-03-02 (Wed)
最近の眼科雑誌に「弱視治療に針治療が効果を示す」という論文が掲載されたことに驚きました。

Randomized controlled trial of patching vs acupuncture for anisometropic amblyopia in children aged 7 to 12 years.
Zhao J, Lam DS, Chen LJ, Wang Y, Zheng C, Lin Q, Rao SK, Fan DS, Zhang M, Leung PC, Ritch R.
Arch Ophthalmol. 2010 Dec;128(12):1510-7.

6歳までの不同視弱視治療においてはスタンダードな健眼遮蔽治療が良好な治療成績を示します。
しかし7歳から12歳までの弱視治療においてはコンプライアンス低下、心理的問題などが大きくなります。
そこで針治療の効果をこの年代において検討したと言う報告です。

88例の弱視児童を2時間の健眼遮蔽群と毎週の針治療を受けた群に分け、15週間後の結果を検討。
健眼遮蔽群は弱視回復率が16.7% 針治療群は41.5%であったという報告です。

針治療が弱視治療に効果を示すメカニズムは針治療が大脳皮質視覚領に刺激を与えるからかもしれないというのですが、この分野の研究がArchives of Ophthalmologyの巻頭論文になるということに、さまざまな意味で時代が変わってきていると感じる春であります。



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