2011-02-24 (Thu)
クライストチャーチ地震の報を聞いてヒヤリとした。
学校は違うが、息子が2年前の夏に語学研修に行っていた。
今回の日本人学生の受難は人ごとではない。

息子が行っていたクライストチャーチの語学学校はシステムがきっちりしていて熱心であった。
街も適度に都会で適度に田舎であり、治安も良く、語学研修に最適な環境だ。
日本人学生が多いのも頷ける。

日本の国際緊急援助隊もかなり迅速に出発していった。
とはいえ救出は時間との闘いだから、受け入れ側との調整も大変だろうが、もっともっと速く投入できないのであろうか。

神戸市長田区にあった小さな製薬会社、万協製薬が神戸地震で被災し、そこから社員を大切にした新しい製薬会社に再生してゆく物語を社長の講演で聴いたことがある。

神戸の震災時、当時の村山首相が近くに駐屯していた自衛隊の出動をもし速く決断できていたら、実感として6000名の死者が半減したのではないかと(あくまで個人的な感覚的なものかもしれないが)社長さんが悔しそうに話していたことを思い出す。
万協製薬

未曾有の地震に村山首相と言うより政府や行政自体が準備不足であったということのようだが、この痛ましい経験から日本は大きな教訓を得た。

語学学校「キングスエデュケーション」の入っていたビルは地震前の写真では一見しっかりしたビルのように見えるが倒壊の程度が甚だしい。
地震も大きかったのだろうが、耐震設計という思想が国外にはあまりないと聞く。
地震時の救護活動のノウハウや耐震設計という思想を日本発で世界に広めてゆくことはとても意義あることと思う。
冷泉彰彦のコラム

国際緊急救助隊の奮闘に期待しています。


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| 国際問題 | COM(0) | TB(0) |
2011-02-21 (Mon)
先日CNNのファリード・ザカリアの番組を見ていたら

各国の首相、大統領の年俸が示されており
ダントツはシンガポールの2億円であった。
その後新聞にも報道されたので年俸比較グラフを見た方も多いと思う。

シンガポールでは最高の人材に汚職をする気になれないくらい高給を払うというのが政策ポリシーであるが、それにしても高給である。

紳士(?)のたしなみとして
シンガポール国立眼科センターの教授クラスの給与を尋ねたことはないけれど
また、彼らは国家公務員でありながら、プライベート診療も許されているので
一概に日本と比較できないけれど
内緒の話であるが、シンガポールの某教授はフェラーリに乗り、休日にはお隣のマレーシアのひたすら真っ直ぐなハイウエイを飛ばしているらしいので、かなりの高給と思われる(専門分野による)。

日本もやはり優秀な人材(医学だけでなく、さまざまな分野において)の給与を上げないと、今度こそ本当に優秀な「人財」の流出またはモチベーション低下につながるのではないかと心配だ。

超優秀で将来まわりを食べさせてくれそうな若い人材の給与、報酬をぐっと上げる仕組みを考える必要がある
(誰でも出来る仕事はぐっと下げることが必要になるかもしれないし、下げる圧力が外国から来ると思う。)。

そのあおりで、わたしのようなおじさんは「割を食う」かも知れないが、日本の将来を思えば、以て瞑すべし。
そして、最終的に素晴らしい才能の出現によって、老人となったわたしたちも救われればありがたい。

税制と年金福祉の改革ももちろんとても大事だけれど
貧しているから鈍しているのであって
もっとも重要なのは
やはり明るく、したたかな「成長」戦略である。
不幸や欠点を小さくするより、幸福や長所を最大化する方が明るく強いのはすべての啓蒙書に書かれていることではありませんか。

そのことが分かって実現できる、顔の明るいCEO的国家リーダーが現れて欲しいと、わたしも願っている今日この頃なのであります。


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| シンガポール | COM(0) | TB(0) |
2011-02-16 (Wed)
眼科に眼の不定愁訴で訪れる女性患者さんに介護のストレスを訴える方が少なくない。
家族の介護を経験してみると(小生は忙しいので自ら実地に介護するより介護費用を捻出する側なのだが)その費用の高さに驚く。

私事で恐縮ながら、片麻痺の母は自分の家に独居しつづけることを希望しているため、介護3でデイケアに週4回通い、さらに自己負担でデイケアに通ったり、朝と夜の介護ヘルパーを追加的に御願いしたりしている。
ヘルパーさんの時給は2000円。総額は人に言えないくらいかかる。

老いた母の希望を出来るだけ叶えたいとがんばっているのだけれど、痛感することは、一般問題として、日本で十分な介護を受けることは経済的に全く不可能だということだ。
それは家族で力を出し合って支えれば良いではないか、という方もいるかも知れないが、たとえば、日勤で遅くまで働き、場合によっては夜、コンビニで仕事をしている、わが日向の平均的な家族に介護の余裕はない。

介護のコスト、つまり人件費を下げることがどうしても必要ではないだろうか。
こんな時、すぐ思い起こすのは、シンガポールの医師家庭で見かけたメイドさん達である。

彼女たちはマレーシアなどから月給1万5千円くらいでメイドさんとして住み込みの仕事をしている。
子供の世話、家事全般を受け持つ。
奥さんも仕事に出ることが出来る。
奥さんが医師なら、医師不足の解消に大きく役立つ。

日本で住み込みのお手伝いさんを雇おうとしても、田舎でさえ、大体応募者がいない。わたしも母のためにお手伝いさんを探したが、パートはともかく応募してくださる方はまずいない。
月給も20万円以上かかるであろう。住み込みのスペース確保の問題もある。
なかなか雇うことが難しい。
この差(アジアと日本)はものすごく大きい。

介護ヘルパーさんが欲しいわけではない。住み込みのお手伝いさんがいれば、何とかなるのである。
英語さえ出来てくれたら、あとはなんとかなると思う。
介護ヘルパーの試験もいらないし、片言で家事はできる。
LCC(格安航空 Low Cost Carrier)に乗って5000円で来日して、月給1万5000円で住み込みのお手伝いさんをしてくれたら日本はどんなにか助かるだろうか。
介護に疲れた眼精疲労とドライアイの患者さんにどれくらい役立つか計り知れない。

よく頭が良い人は、いやそれはこれこれの法的な規制があるんだよ、難しいね、というが、規則は改正したらよい。日本滞在期間の制限も設けて良い。

このことが日本人の職を奪うことにはならない。
わたしの募集に誰も応募しないのだから。

LCC介護というかLCCお手伝いの実現、なんとかならないものかと思う今日この頃であります。


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| 医療問題 | COM(0) | TB(0) |
2011-02-15 (Tue)
小児眼科でよく受ける相談のひとつは眼位異常です。

しかし外来の、日常とは違う環境の中
また短時間の検査では時々しか出てこない斜視を見つけきれない可能性があります。

このため眼科医は慎重に再検査を勧めるのですが
再検査も同様の状況ですから
両親が気にしている症状が外来でうまく確認できないこともあります

このため、母親にケータイの動画機能やカメラ機能を用いて、眼位や気にしている眼の動き、瞬き、頭位の異常などを記録してきてくれるように勧めています。
写真よりも動画の方が確認しやすいようです。
またライティングのこつなども伝えると良いと思います。

お母さんは本当にしっかり情報を持ってきてくれて助かります。

米国では地方の救急センターに脳卒中疑いの患者さんが運ばれてきた場合
遠隔地の当直神経内科専門医がビデオで患者さんの様子を見ながら
ビデオ会議のように問診して発症後3時間以内の貴重な時間帯に診断するというシステムがあるようです。

わたしの身内は脳梗塞のために高度の半身麻痺となっているので、このようなシステムの重要性が身にしみて分かります。

わが宮崎県日向市では救急車の内部にライブカメラを設置して、搬送中に専門医とやりとりするシステムの構築・試行が始まりますが、専門の業者が入っているためかなりの費用がかかります。

患者さんや現場の家族のケータイによるテレビ電話を公的な医療機関が受け付けるだけでもかなり救える場面があるのかもしれません。

神経眼科的には遠方から急な両眼性複視や眼痛を訴える電話が入った場合とても心配です。当院のカバーする地域は車で2時間以上離れた地域もあります。
たとえばケータイによって
脳動脈瘤による危険な動眼神経麻痺とそれにともなう瞳孔異常や
急性閉塞隅角症(緑内障)発作による瞳孔散大・角膜浮腫などを映し出せるか
など(ライティングの工夫要)試しておくのも意外に役立つかも知れません。


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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2011-02-15 (Tue)
週末から母の体調が悪く
土曜日の予定をキャンセル。

日曜日
早朝、職員25名と一緒に宮崎市で開かれる「眼科職員上級者講習会」へ
「コンタクトレンズの合併症とレンズケア」
「OCTと超音波検査」の講義

会場を出ると母が吐き気を訴え、さらに体調不良とのメール。
急ぎ電車で帰り、家内と共に片麻痺の母を介護タクシーに乗せ、かかりつけの病院を受診。
腹部X線検査にて腸のイレウスを疑われ
さらに急性期病院へ。
午後3時半到着。
しばらく待って再検査。
腹部CT検査のため、休日当番の放射線技師さんが呼ばれる。

その間も外傷の患者さんなど次々に来院され
子供は大騒ぎになりながら局所麻酔、縫合が行われてゆく。

午後7時
CT検査
イレウスチューブを入れることを説明され
待機。
さらに急患の患者さんが途切れなく来院。
X線検査、縫合処置などが行われる。
看護スタッフは走り回っている。

午後10時半
ようやくイレウスチューブ処置が始まる。

午後11時過ぎ病棟へ。
入院手続き、処置を受けると午前0時前。
母もようやく落ち着く。

長い一日であった。
帰りにセブンイレブンでおにぎりとおでんを買って帰る。

それにしても地方の救急病院の夜の忙しさを実感した一日であった。
担当の看護師さん、先生方に感謝申し上げます。


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| 医療問題 | COM(0) | TB(0) |
2011-02-12 (Sat)
トニー・シェイ著
「顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説」
(ダイアモンド社刊)
をこのところ読んでいた。

題名から
なんだネットの靴屋さんの話か
と思う方がいるかもしれないが
これが面白い。

天才的な
日本にはおそらくいないタイプの若者による
非常に率直な、ゴーストライターを使わない、起業物語。

それにしても
日本に必要なのは
このような若い起業家だ。

起業とは、苦しい、出家僧のような
孤独な道であると
高齢のえらい方(JALと民主党の相談役の方、わたしは尊敬しているけれど)に言われたら
若者は起業なんてしたくないかもしれない。

トニー・シェイは
起業はハピネスへの道であると説き、
仲間を集め、ともに楽しみ
24歳でマイクロソフトに自分のインターネット広告会社を220億円で売却。

しかし大金に背を向けて
再び起業に情熱を傾け
ザッポスのために倒産寸前まで闘い、
在庫管理と最速の配送システムを構築し
ついに8000億円売り上げる企業に導き
アマゾンに株式交換買収されるまでに評価される。

不幸にもホリエモンさん体験をしてしまったために
また、寄らば大樹主義、潔癖主義のために
若い起業家が出る土壌が痩せている日本。

起業家がいなければ
国が衰退し
医療も一蓮托生に衰退する。

言うまでもないが
ホンダもソニーもヘンな若い野心的起業家が創り上げたものである。

著者は多趣味な人間であるが
一時、ポーカーに熱中。
数学的なアプローチによって勝負をコントロールしようとし
そこから経営に通じる事柄を実体験する。

彼の述べる「ポーカー経営学p113-123」は示唆に富んでいる。
医療チームにも役立つと思う。

「着くテーブルを選ぶのは、自分で決められる最も重要なこと」

「テーブルに少々不合理なことをしたり、経験不足の人が多すぎると
最高のプレーヤーでも非常に勝ちにくい」

また「生きるために知っておきたいツィート」としてさまざまな言葉が引用されている。

「誰にも自分だけのエベレストがある。」   ヒュー・マクラウド

「誰の手柄になろうと気にしなければ、人生で達成できないことはない。」  H.S.トルーマン

このような若者を生み出すアメリカのすごさがよく分かる本であります。


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| 幸福論 | COM(0) | TB(0) |
2011-02-06 (Sun)
2月6日日曜日
健康診断のため、早朝の電車にて宮崎市の医師会成人病検診センターへ。

眼底検査ではかなり目がくらみ
眼科患者さんのご苦労を自ら体験。
看護師さん、技師の皆さんの対応も勉強になる。

検診も無事終了。
絶食あけに通常は蕎麦屋に行くのが習わしなのだが
今日は家人がジム通いのためにスポーツウェアを買いましょうと言うので
余り気が進まないままに宮崎市の東外れにあるイオン・モールへ。

気だるい気分で足を踏み入れたわたしの耳に
「本日の映画「GANTZ」舞台挨拶の抽選に漏れた皆様のために
特別にD 駐車場で二宮和也さん、松山ケンイチさんの
挨拶があります。」
というアナウンス。

家内は二宮くん、わたしも二人のファン。

スポーツからすっかり縁遠くなったわれわれは
スポーツ・オーソリティーの中で迷子になりつつ
買い物をすませ駐車場に急ぐ。

当日の急な催しだったようだが
宮崎としては驚きの数千人が集まり
われわれも加わって待つこと40分
駐車場の火山灰が舞い上がって降りかかる
眼が痛い
スギ花粉も飛んでいる。
フンカにもカフンにもマケズ
建物の裏階段の広い踊り場を見上げる

そんな中、午後1時きっかりに
二宮和也くん、松山ケンイチさんが現れ
歓声が上がる。

意外に近くに見える。
SMAPのドーム公演でお立ち台車を前から30列目で見ているような感じ
音声もしっかり入っていて
二人が本当にあの声で二人らしく
「今日はこんなに沢山の皆さんが集まってくれて
元気をもらいました。
映画で恩返しをしますので応援よろしくお願いします。」
というような挨拶をされ
みんな大盛り上がり。

最後は二宮くんが彼らしいちょっと腰を折った仕草で左手をあげて挨拶しながら去っていった。

二宮和也くんと松山ケンイチさんのお陰でこちらこそ元気を頂いた日曜日でありました。


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| 有名人 | COM(0) | TB(0) |
2011-02-04 (Fri)
Number誌1月27日号は
イチロー選手の食についての特集
(書きためたままだったのでアップが遅くなりまして恐縮です)

カレー伝説は誤報であると昨秋伝えられたが
ユンケルは16年一日も欠かさず飲んでいるらしい(p 17)。

わたしもユンケル・ファンなのだが
自分自身、ドリンク剤やサプリメントを連続して服用することのリスクを考えることがある。
(これはさらに厳しい検査を受ける医家向けの一流製剤メーカーによる、長期連用を目的とした治療薬剤についての話ではないことをお断りしておきます。)

プロ選手のルーティーンとして同じ安全な(調理した)食材をとることは、特に米国においてはイチローらしい態度として興味深いけれど、

眼科医としてはどうしてもSMON病につながったキノホルム事件
(一般整腸剤として認可されてしまったキノホルムがSubacute myelo-optic neuropathyを引き起こしてしまった事件
Reisaku Kono: Relation between Subacute Myelo-Optic Neuropathy (S.M.O.N.) and Clioquinol: Nationwide Survey, The Lancet, Vol 301, 1973, pp. 171–173)や

S電工のトリプトファン事件を思い出す。
(S電工が遺伝子組み換えで作った、[トリプトファン](アミノ酸の1つ)の中に不純物が含まれており、それにより、38人の死者も含む、何千人もの被害者を主として米国において出した事件)

製薬会社当事者が万全を期していても、偶発的に問題となる要素が入ってしまうということはあり得るという事例である。
これは小生も愛用するユンケルを誹謗するのではなく、偶発的な事故はあらゆる「サプリメント」に起こりえる問題であり、これを常にゼロにするようにメーカーは大変な努力を重ねているのも事実。

それでも、日本の至宝、イチロー選手には時には、ドリンク剤くらいと軽く考えずに、沢山あるユンケルブランドの中ででも良いから銘柄を変える方が良いのではないですか、と老婆心ながら思う。
正直なところ、わたし自身もそう言いながら自分自身、時々飲む場合には飲み慣れた銘柄をなかなか変えきれずにいる。
ユンケルのようなドリンクは漢方製剤を含むので
自らの生理条件に合うドリンクははっきり分かれるからではないだろうか。

Number誌のイチロー特集を読みながら、几帳面に同じ会社の同じサプリメントをとり続けることの偶発的なリスクについて余りナイーブではいけないのではないかと、ちょっとばかり気になったところでありました。


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