2012-10-08 (Mon)
山中伸弥教授のノーベル医学生理学賞受賞本当におめでとうございます!

感謝と責任のコメントも素晴らしかったし
NHKのインタビューでは、iPS細胞を応用した再生医療における最初の臨床研究として神戸理化学研究所T先生の加齢黄斑変性症治療に言及されたことも大変嬉しいことでした。

眼科医としてはもちろんですが、小生の知人がT先生の研究員であったこともあり、女性医師として家庭と先端医療研究とを両立されてきたT先生に小生も敬意を抱くひとりであります。

今年の米国ARVOにおいてT先生の発表に会場から拍手が湧いたと緑内障のY教授が書いておられました(日眼会誌最新号)。
研究のますますのご発展を患者さん達と祈っております。



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2012-05-06 (Sun)
黄金週間の最終日いかがお過ごしでしょうか。

今年はARVOが連休からきれいに外れてしまったため
開業医である小生はフォートローダーデールに行けず
南三陸町に行き
トンボ帰りして
1、2日は忙しい外来。
3、4日は再び東京へ行って用事をこなす傍ら、息子と久しぶりに夕食を取り
5月5日には休日当番医を務め

今日5月6日は
どうして注文したか忘れたけれど
「ハカセという生物(いきもの)」
実 験太(みのる けんたろう)
立花 美月(たちばな みつき)著
技術評論社刊
という漫画を寝転んで読んでいます。

ブログ
研究者マンガ ハカセという生物
に書き下ろしを加え、書籍化したもの。

博士課程研究をした経験のある人には
身につまされる笑いが満載であり
ミョーに可笑しい。

このまことに専門的かつニッチな分野を描いた
1580円もする漫画本が売れるのか、心配ですが
ぜひ1研究室に1冊お勧めしたい。

ラボに住んでいるK博士
論文3発表12
推定されるインパクトファクター116
などとメンバーが描かれる。

細胞培養実験において
コンタミが続いて困っていると
出入り業者のMさんが
納入したグローブに星マークを書いて
「即席だが、念は込めた・・
多少はしのげるぜ・・」
という。

笑えて、そして自分だけが孤独な研究者ではないんだな、と癒されるマンガです。


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2012-04-01 (Sun)

S製薬の広報誌「銀海」38ページ

ニューヨークのマンハッタン眼科耳鼻科病院に留学したK先生が
業績もなく、英語も話せず
2006年当時、ノイズだらけのスペクトラムドメインOCT撮影係として先の見えない日々を送り
後悔と悩みを抱えつつデータをとり続け、
ついに高画質の画像を得て
主任のYannuzzi教授に認められるまでが控えめに綴られている。

T先生の給与は富豪であった患者さんからの篤志であったことが知らされるというエピソードにも心打たれる。

小生は数回ニューヨーク眼科耳鼻科病院
(マンハッタン眼科耳鼻科病院とは別ですがおそらく似た環境と思われます。緑内障専門医は両病院を兼ねている先生もおられる)を見学したことがあります。

垣間見る限りでも、確かに、スタッフのものすごい努力と苦労と富豪の人知れぬ善意に象徴されるような「文化」が平常のこととして息づいているように感じられます。


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2011-09-01 (Thu)
先々週でしたか、
夜遅く帰宅して、夕食をとりながら「NHK追跡!A to Z」を眺めていました。
「過熱する日本人技術者争奪戦」

縮小された日本企業のテレビ開発技術者が韓国メーカーに移籍して
新しい3Dテレビの開発を担っていた。
ドコモが扱っているサムスン・ギャラクシーの高精細スクリーンはスカウトされた日本人技術者が開発したらしい。

後半、ソニー研究所の元所長さんが立ち上げた研究開発会社が取材され
その先進的技術を評価したシャープが次世代のテレビを開発するべく提携にやってくる
というところで終わっていました。
http://www.nhk.or.jp/tsuiseki/

日本人技術者が他社または他国においてその技術を提供する場合
法的に規制しきれない部分があるのならば、日本企業は次世代のテレビを、さらに優れた技術者に、待遇も報いながら開発してゆく必要がありそうです。

韓国企業にスカウトされた技術者が
「先進国の中で日本は最も技術者に対する評価が低い」
と答えていたのはおそらく本当のことでしょう。

待遇、研究環境がサムスンの方が上なら世界の人材はサムスンに集まる。

コンサルタントの堀紘一さんは著書の中において
グローバルに見て日本のプロフェッショナル中、最も待遇が悪いのは国立大学(法人)医学部の先進的医療を担う医師である
と書いています。

日本は優れた医師の宝庫ですが、日本の優れた医師はさまざまな壁のため外国に転職しにくい。
いままで国内で特別なキャリアを持つ、優れた医師が開業してしまうのを見てきましたが、いささかもったいない。
そうこうしているうちにアジアの各国も自前の優秀な医師を英米に送って勉強させ、育てたため、レベルが追いついてきています(一部 凌駕されているかもしれません)。

昨日、ドコモの営業の方に勧められたサムスン・ギャラクシーS2を見ながら、韓国の眼科が頑張って良い論文を出してきているのも、関係があるのかどうか分かりませんが、納得できるような気がしました。

日本の若い医師の未来をどの方向に持ってゆくのか、大きな絵の中で、高所に立って議論し、導いてゆくべき(権限のある)人はどこにいるのでしょうか。
優秀な日本の若い医師の未来を大きく開いていただきたいと願うわたしであります。


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2011-07-15 (Fri)
フェイスブックが「天才ハッカー」として有名なジョージ・ホッツ氏(21)を社員として採用というニュースには考えさせられた。

「ホッツ氏はソニーの家庭用ゲーム機などを改造する技術を開発、公開。
同氏をソニーが訴えて情報流出問題が起こったとされている。このことは日米企業の技術者に対する接し方の違いを示している。」
(日本経済新聞6月28日)。

米国ではハッカーを突出した知識を持ち規制の枠組みにとらわれずに技術を開発する技術者と捉えるらしい。

医学研究においても天才ハッカー的な研究員をどう処遇するかという問題があるのではないだろうか。

ヒトゲノム解析におけるベンター博士などはハッカーという言葉に入りきらないかもしれないし、毀誉褒貶激しいものがあるが、ワトソン博士らの権威ある枠組みに挑戦したハッカー研究者と言っても良いのかも知れない。
「ヒトゲノムを解読した男 クレイグ・ベンター自伝」 J・クレイグ・ベンター 化学同人刊

日本の医学界や科学界はハッカー的な突出した才能をどういかしているのだろうか。

確かに臨床では奇人変人は困る。
なかなか臨床医局には生息しにくけれど
基礎研究では奇人変人もよいのではないだろうか。
(きちんと論文を書いて世界がその変人さに敬意を抱かなくてはいけないけれど)

フィリピンは日本以上に政治指導者に恵まれない国であった。
失業率が高いので、コンピュータ技術者がハッカーとなる割合も世界一と言われている。
これを逆手にとって
大手のセキュリティ対策ソフト会社はその開発・研究機関をフィリピンにおいている。
(大前研一 「お金の流れが変わった!」PHP新書 )

とのことで世界はしたたかであります。

日本に埋もれているハッカー研究者の良い意味での活躍をぜひ見てみたい気がします。


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2011-06-02 (Thu)
研究の探求というヘンな言い方をして恐縮ですが

今年の日本眼科学会スキルトランスファー
基礎実験の手技セッション抄録の中において
理化学研究所T先生は以下のように述べています(抜粋)。

「せっかく忙しい臨床医が研究(基礎研究 フォーチュン注)するならば、少しずつ応用研究(創造・開発)を目指した基礎研究をする方がよい。

論文以外の何かを生み出すことにつながるかどうかを意識しながら研究を進めれば、日本の眼科からイノベーションを起こすことも可能なはずである。

アジア各国が研究面で追いついてきて日本のプレゼンスが低下するなか、韓国、シンガポールのようにイノベーションにも積極的な国々が出現してきている。

ライフサイエンスの成果が国力を左右しかねない近未来への備えが必要である。」

わたしが感心していても迫力ありませんが、眼科再生医療研究の最前線におられるT 先生の危機感がダイレクトに伝わるお言葉でありました。


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2010-04-21 (Wed)

アイスランド噴火問題が長引くと
フロリダで5月1日から開催される大きな学会ARVOに影響が出ないか心配である。
欧州の研究者が来られないと、この研究会の意義が薄れてしまう。

ヨーロッパからの航空便が日本に来られないため
ヨーロッパからアバスチンを輸入している専門病院は困っていると聞いた。

(アバスチンは眼科的にはオフラベルユースなので日本では購入できない。
日本にちゃんとあるのに。
患者さんを救うため、医師がリスクと手間を負うことになっている。
一般開業医からみて、なにかヘンな話のように思うけれど)

また敬愛するK先生はWHOの会議のため、ジュネーブに行くはずのJALがキャンセルとなり、大変困っておられた。

欧州各地の空港で一部運航が再開されたとのことだが
安全な旅を祈りたい。

そして世界の眼科研究者が無事にフォートローダーデールに集まれますように。



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2010-01-31 (Sun)
「新しいことに興味を抱く
何にでも首を突っ込んでみる

そういう野次馬精神が旺盛な人は固定観念にしばられないので
精神的に大変若々しい」

塩谷信幸名誉教授(形成外科・北里大学)が
「40代からの頭と体を若返らせる33の知恵(アンチエイジング)」
三笠書房刊 に書いています。

野次馬精神とは
ミーハーということでしょうか。
特に男性にはこれを良しとしない方もいるでしょうが
確かになんにでも興味を抱くことは大事だし
なにより楽しい。

眼科の研究もキャリアのためと思うと
重苦しいけれど
野次馬精神で参加すると
自然体で楽しむことができる。

そして野次馬精神で
専門家に教えを請いに出かけると
世の中には本当にすごい人がいるのだなあと
驚かされることばかりであります。


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2010-01-29 (Fri)
1月の宮崎大学眼科研究会
(於:宮崎観光ホテル)

西田教授の講演
「角膜の創傷治癒機序とTranslational Research」
を拝聴。

先生の研究は
角膜障害の治癒過程にフィブロネクチンが発現し
治癒が進むと消失してゆくことから
フィブロネクチンの役割に気付き
これを上皮再生遅延を示す角膜に加えると
従来の治療では治癒しなかった例が短期間に回復する

という研究結果に始まる。

細胞のフィブロネクチン受容体発現を亢進する神経伝達物資(サブスタンスP)とインスリン成長因子の角膜治癒過程における重要性を明らかにし
定年を間近にされてもエネルギッシュに研究を主導されている。

西田輝夫教授の記事

また、フィブロネクチンの自動作製装置を開発され
日本点眼研究所から認可待ちとのこと。

「患者は学客なり」
「最新の医療ではなく最良の医療を」

基礎研究と臨床との両面を磨いた医師の育成を
と提唱される西田先生に会員一同感動の面持ちであった。

わたしは角膜障害の患者さんを数名ご加療戴いたことがあり、西田先生と山口大学眼科の先生方に大変感謝している。

ある時ARVOの際にハイアット・リージェンシーのロビーでパソコンを打っておられたので
余り面識はなかったのだがお礼の挨拶をしたところ
後でわざわざわたしのテーブルに来られ
自分は早めにフォート・ローダーデールを離れるのでここで失礼します
と挨拶して行かれたのにはびっくりし、ますますファンになってしまった。

大阪大学眼科が輩出した偉大な教授たちが引退する時期になり
これらの先生方を凌ぐ若手の出現を待望しているところであります。



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