2013-01-09 (Wed)
マッキンゼーの採用マネージャーを12年間務めた著者が語る言葉はなかなか厳しく、学ぶべきものがありまそうです。
「採用基準」 伊賀泰代著 ダイヤモンド社

伊賀さんによれば
マッキンゼーの採用基準は
①リーダーシップがあること
②地頭がいいこと
③英語ができること
の3つです。

このうち日本の優秀な人が持っているのは②だけであり、 残りの2つは絶望的に欠けています、という言葉が衝撃的です。
もちろん3つを備えている人が少なくない日本の若手医師には失礼かもしれません。ただ確かにアジアの国々の若手医師(40歳以下)の中にはその3つが強烈に備わっている人を見かけます。

日本支社では①、②、③に加えて日本語ができることという4番目の項目が加わり、海外からの留学生の中にこれらの条件を満たす人が現れ始めているという指摘は重要です(日本語を使える外国人採用の増加)。
我々のような田舎の診療所であっても英語と日本語ができる外国人医療スタッフがいると良いなあ、といつも思います。

またリーダーシップに関して、マッキンゼーのOJTは「できるようになったら、リーダーシップを発揮する」のではなく、「リーダーシップは今すぐ発揮してください。できない部分については、次回からどう改善すればいいかを学びましょう」というやり方です、という話も興味深く思われます。

さらに、リーダーとして機能するとわかれば、すかさずより困難な状況を与えられ、日本人だけのチームをうまく率いることができるようになると、多国籍チームでリーダーシップをとることを求められます、ということも非常に重要なことではないでしょうか。
国内では明確な形でのリーダーシップ教育というものは、少なくとも昔の公立中学高校や国立大学医学部ではあまりなかったのではないでしょうか。
わたしの頃はリーダーシップに関連して、精神論ではない、どう身につけるか、どう発揮するかという系統だった技術論みたいなものは聞いたことがなかったような気がします。

小生が言うのも僭越ですが、子供の頃からリーダーシップ教育をきちんと施し、医療その他のキャリアの中で多国籍チームを率いるという機会をぜひ日本の若い世代がより多く経験されると良いと思っています。
WHOやUNICEF、UNHCR もちろん国連も日本の若手が育ってリーダーになってもらいたいものです。

余談ですが、近着の「銀海」に留学記が掲載されています。
日本の角膜学会は留学などの支援ネットワークが特に良く機能していることが伺えて羨ましいというか、頼もしいです。


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2012-01-22 (Sun)
世界眼科学会(WOC)が2月16日からアブダビにて開催される。
日本でのWOC開催を控えて、参加者もある程度多いのではないかと思われる。
ただ、このところのイラン情勢が心配である。

日曜日朝
BBCワールドニュースを見ると
ドーハ・ディベートが放映されていた。

カタール財団がスポンサーになって
中東の政治問題を大学講堂において、聴講客を入れ
5人のパネリストが英語で厳しく討論する。

フロアからもかなり専門的な
しかもさまざまな立場の人が発言して
それを司会とパネルはさばかなければならない。

今回はアラブにとってトルコがその発展モデルになるかどうか
という内容であった。

これに比べて
NHK徹底討論
生み出せ!“危機時代”のリーダー
7時30分から10時13分まで時間をかけながら
間で元ソニーの辻野晃一郎さんや
元経済産業省官僚の古賀茂明さん、教育評論家が
日本のシステム批判と展望を語る。

司会者アナウンサーの上手な運営のおかげか
(外国人も参加しているが
日本語が達者な、日本に対するまなざしが優しすぎる?外国人の方が多いように感じる。)
何とはなしにオブラートに包まれた「徹底討論」であった。

最優秀な生徒を留学させてはどうか

若くして留学すると日本人ではない部分が出る

外国から帰ってきた人材を受け入れる先がない

役所は役所間の異動がなく
先輩はいつまでも先輩なので
先輩の作った法律や業績を否定できない

徹底討論と言うからには
もっととげのある議論や構成の破綻があっても良いとおもうけれど
日本のTVではむずかしいのだろう
そしてなにより議論よりも
実行だろう

多少間違っていても良いから
いままでと違うやり方を
思い切って実行することが重要なのかなあ
と最後は、つい
竹下登的に呟いてしまう小生でありました。


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2010-10-13 (Wed)
10月10日熊本市にて熊本大学医学部同窓会に出席。
卒後30年になる同期の7割近くが出席し、盛会であった。
みんなまだまだ若々しく元気である。
一言スピーチを聴くと
公的大病院の院長になっている面々は、同窓の無礼講だからでもあるが、良い意味で「商売人」になっていて可笑しい。
自治体病院の長年の赤字を黒字化した院長の評価は仲間内でも高い。

都市部病院部長の忙しい毎日にふと悩むことがあるとスピーチする者には温泉地の病院長が「うちはゆったりとした生活を送れます!」と名刺を持って駆け寄るというジョークが繰り返され、かなりウケていた。

さて来賓の某教授のスピーチによれば
(これも内輪の話のメモなので割り引いて聞いてください)

「国立大学が独立行政法人化して良かったことはひとつもなかった。

これまで6年間の中期目標として
年間350億円の大学運営給付金を毎年1%ずつ減らしてきた。
これが平成21年度終了し次へ移る段階に入っている。

1%削減と言うことは大学の教員1000人のうち10人を削ることになる。
うち4割は医学医薬系を削ってきた。

大学の収入の半分は附属病院によるもの
残りの半分は学費である。 

(元)国立大学医学部は大学院化してきたが
さらにリーディング大学院という優先度の高い大学院に重点投資してゆく予定である。

収入源である附属病院の強化を図るため、病院の職員には手をつけず
基礎系の職員減を行わざるを得ず
重なる領域の統合
比較的新しい講座の廃止
などが予定されている

すでに
衛生学教室(複数存在)
生化学教室(複数存在)
小児科系講座(複数存在)
心の発達科(新設講座)
は次期教授選を行わずに経過している。

これからは大学予算経費の10%カットが求められるのではないかという話もあるが、妥当なところで3%のカットが3年続くか?

削減の対象となった教員、削減を進めなくてはならない管理職教員の間には心のわだかまりが残るだけである。」
と言うことであった。

大学教育行政の文字通り貧困が押し寄せている現状を聞いて暗然とした。
世界は高等教育競争に入っているというのに、いったいどうなるのだろうか。

わが宮崎県日向市はケネディ大統領も敬意を払った上杉鷹山を米沢藩に送り出した日向高鍋藩に連なる。鷹山が説いたごとく困難な時代こそ高等教育の充実が重要だ。

5兆円といわれる「こども手当」の一割、5000億円を戦略的に高等教育・研究に投資するだけで将来は大きく変わるはず。
R&Dに投資できない組織はいつか衰退する。

どうしても予算がないなら、大学全校が衰弱死する前にもっとドラスティックな手(思い切った統廃合)を打つのか。
また優秀な学生が欲しいならどうしても講義を英語化するしかない(優秀な教員も世界の英語圏から公募できるようにする。国籍の縛りを緩める。)と言う現実が迫っているのかもしれない。
心底困ったときは本質的な改革のチャンスでもある。
久しぶりの友人達と楽しく語らいつつも、次世代のために未来の医学部、ひいては医科学研究全体が世界水準を大きく超えたものになることを願った夜でありました。


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2010-07-05 (Mon)
忙しい一週間だった。
外来・手術に加えて
眼科研究会の準備がふたつ
医師会行事
今週末の九州保健福祉大学の講義準備
参加している臨床研究のデータ提出
さらに改訂
レセプト
論文査読
さらにワールドカップも忙しかった。

土曜日日曜日と研究会が終わって
ちょっと一息。
お世話になった先生方
関係者の皆様に篤く御礼申し上げます。

夜中にテレビをつけると
渡辺貞夫さんが
NHK地上波「J-MELO」に出ていた。

若い女性タレントさんが英語で司会
インタビューするという番組.。

しっとりした
77歳とはとても思えない
渡辺貞夫さんのリリカルなサックス。

昨年ブルーノートで聴いたときは
高音が苦しそうだったが
今日は快調。
安心した。

貞夫さんは現在までの歴史や音楽の楽しみを英語で語り
演奏した。

このような英語ベースの番組を外国向けに意識して作っているのだろうか。
CNN jの「Talk Asia」を、これは完全なインタビュー番組だが、意識しているのかもしれない。
なかなか良い雰囲気であった。

さて当院勤務の大学院生から
宮崎大学医学部大学院の講義はすべて英語になったと報告が来た。
素晴らしい!

以前から,先頭を切って東大医学部または京大医学部が学部生から英語で教育を始めると良いと思っていたが
確かに医師国家試験に使う言語の問題などもあると思われるので
まず大学院から英語というのは注目すべき改革である。

教員の先生方も大変だが
きっと大きな成果を出してゆくのではないだろうか。
と早とちりしていたら

スライドと配布物がすべて英語で
講義は日本語とのこと
??

実際英語で講義される先生もおられるようなので
さらに英語度が上がることを
期待しております。


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2010-04-01 (Thu)
4月1日
とうとう新年度が始まる。
3月の年度末からとても忙しい。

宿題がたまっているせいである。
特にK大学の視能訓練士養成別科のインターネット講義収録が想像以上に大変だ。
90分2コマ、計180分。

毎年180分講義を4回行っているので
なんとか出来ると思ってお引き受けしたけれど
力不足は否めない。

通常は神経眼科、小児眼科を講義し
それなら講義し慣れている(?)のだが。

今回は緑内障講義。

新しく内容を作るので準備に想像以上の手がかかる。
春休みなので外来も子供さんが多く忙しい。

一回目の録画はうまく出来ず、お願いしてもう一度録画しなおすはめに。
(外来終了が遅くなってしまい、午後8時近くから収録開始。遅くまでお付き合いいただいた関係者の皆さま申し訳ありません。)

再録画の日は完全徹夜で準備となってしまった。

インターネット講義の場合
眼の前に学生がいないので
彼らをイジルことができず、講義のメリハリがつきにくい。
パワーポイントを見ながら、声を聞いているだけでは、学生は眠たくなるかも。
しかし緑内障は画像資料を見せないと講義にならない。
講義レベルの設定も難しい。

あと、もうひとコマ残っている。

現在、緑内障の国際学会のため京都にいて
学会自体でも忙しい。

講義対象の社会人学生と彼らを支援してくださる勤務先の院長やご家族のために良い講義をしなくてはとねじり鉢巻き(?)でがんばらねば。


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