2014-12-13 (Sat)
12月11日木曜日午後
宮崎大学医学部附属病院眼科にて診療
若手の先生方お世話になりました。
ありがとうございました。

夜、会合を終えて
午後9時の特急にて宮崎から日向に帰る。
午後12時就寝。

12日午前4時半起床
午後5時半の特急にて宮崎空港
午後7時発のANAにて東京へ
羽田からタクシーを飛ばして幕張メッセ国際会議場
午前10時50分日本神経眼科学会評議員会議

新規に認定講習会を認めるかどうかで理事会において種々ご議論があったらしい。
神経眼科相談医資格の発足に関連してさまざまな課題もあるらしい。
宮崎神経眼科セミナーも認定講習会を申請していたので御迷惑を掛けてしまい恐縮至極でありました。

昼食をいただきながら
A先生に教授御就任のお祝いを申し上げる。

寝不足のためか午後になると肩こり気味。
10分くらいでも昼寝してみたいがままならず
そのまま神経眼科相談医講習会
柏井先生の講義とクイズ

そしていよいよ試験(神経眼科知識評価プログラム)。
久しぶりに試験らしい雰囲気の体制で気合が入る。
問題はとてもオーソドックスな問題
予想通り、というか定石どおり、瞳孔異常、視神経疾患、甲状腺眼症などが入り、まんべんなく丁寧に問題が作られている印象。いつも柏井先生が講義されている内容に良く即している問題であると感じました。

日本神経眼科学会は論客が揃っているので、問題作りには大変な気配りがあったことと拝察いたします。私がいうのも僭越ですが、問題作成委員の先生方の御苦労に頭が下がりました。

問題が難しいと思った先生、易しいと思った先生、さまざまな受け止め方があったのではないでしょうか。
これは相談医の方向性にも関連することでいわゆる専門医試験とは違う、情報の共有、再確認ということに沿った問題がつくられているとのことであります。

試験が終わると
海浜幕張駅に走り、東京へ
明日は朝6時45分発のANAで宮崎に帰って外来をしなくてはならない。

午後8時過ぎ、東京駅から寿司屋のI、Nに電話するがどこも団体客で一杯
やむをえずパレスホテルに行き、すしカウンターが空いているか聞いてもらうがここもだめ。
東京はやはり景気が良いのか、12月の第2金曜日なので特に飲食店が混んでいるのだろうか。

泣く泣く六本木の気楽なお鮨屋さんでカワハギをつまんで
さらにさまざまなトロを食べていたら、板さんに脂っこいのがお好きなんですか?と聞かれた。
普段は脂っこいのはあまり得意ではないのだけれど、試験も終わったことだし、今日はそういう日なんです、と答えつつ、炙り大トロを(この店Iはチェーン店で安いんですよ)いただく。

午後10時過ぎライトアップされた東京タワーの下を通って浜松町へ。
モノレールに乗って羽田泊。ちゃんと4時半に早起きが出来ますように。
そういえば家内からのラインによると愛犬善は今日、健康診断で合格点をもらったらしい。
めでたしめでたし。




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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2014-09-11 (Thu)
朝は涼しい日も出てきました。
第17回宮崎神経眼科セミナーが下記の日程で開催されます。

◆日時: 平成26年9月13日(土)18:00~21:00
◆場所: 平成宮崎観光ホテル西館10Fスカイホール
       (宮崎市松山1-1-1/TEL:0985-27-1212)
※今回は開催場所が変わっておりますのでご注意下さい。

愛知淑徳大学・柏井聡教授をお招きし、「チャレンジ神経眼科学-とっておきの4問」と題して御講演をいただきます。

今年より神経眼科診療の専門性向上を目的とし、日本神経眼科学会認定 神経眼科相談医制度が始まります。
認定条件は、認定講習会を受講し、神経眼科知識評価プログラムテストによりその修了が確認された方となります。
今回は残念ながら日程の関係で本セミナーは認定を受けることができませんでしたが、次回からは認定講習会として継続していく予定です。

忙しい時節ですが、是非御参加を御検討下さい。

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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2014-06-05 (Thu)
昨年くらいからでしょうか、本田圭祐選手の目元(瞼裂開大)を見て
甲状腺眼症ではないかと思った眼科医は多かったのではないでしょうか。
レーシックの失敗などと眼瞼後退(瞼裂開大)が医学的に起きにくい原因が語られるなど
変だなあ、と思っていましたが
昨日と今日のニュースでも本田選手の頚部には横にテープが貼ってあり
部位、長さといい、いかにも甲状腺手術を受けた後のように見えます。

患者さんの病状を医師があれこれ推量するのは良くないかもしれませんが
心配なのは、もし本田選手が甲状腺機能亢進症だとして、
手術後半年くらいの患者さんが
暑い中、サッカーを全力で行って良いかどうか
であります。

もちろん本田選手の思いは分かりますが
またやはり本田なしでは苦しいですが
心臓の機能にも障害を示す危険はないのでしょうか。

またさらに仮定ですが
重症筋無力症の合併があると
ますます大変です。

今月、職員に訓示している言葉は
「最悪の事態は考えうる最悪の時期に起きる」

昔は縁起の良くないことは余り考えないようにしていましたが、
医療の専門家は常に、小心に、と言ってよいくらい、最悪の事態を考慮に入れて
冷静に準備をし、身構えていなくてはなりません。
そうすると、かえってラッキーにも、なにごとも起こらずに良い結果が得られるような気がします。

甲状腺疾患(?)と激闘のワールド・カップを本田選手と彼の医療チームがどう乗り切るのか
逆境を撥ね返しての活躍を祈っているところです。


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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2013-05-20 (Mon)
5月19日日曜日早朝
両肢のこむら返りが激しくて眼が覚めた。

昨日土曜日は忙しい外来に続いて
後を他の先生方に依頼して
午後2時15分にタクシーに飛び乗り
日向から30分ほどの延岡市九州保健福祉大学へ。

視機能療法学科の学生講義
90分ふたコマを行った。

いつも通り立ちっぱなしで講義したための疲れかしらん。普通はそんなことはないのだけれど。

五月半ば。さすがに午後は暑くなってきた。
講義棟内はまだ冷房が入らないため学生も講師も大変である。
そのなか学生はわたしから複視の考え方、複視テストの原理を基礎の基礎からちゃんと理解するように次々に質問を受け続けて居眠りする暇もほとんどない。

九保大の学生は真面目で良く鍛えられているが、3年生の時点で赤ガラステスト、ヘスチャートの原理をSherringtonの法則、Haringの法則をもとに自分の言葉で図解説明することはなかなか難しい。単に図形が小さくなったらどこが麻痺、というような覚え方ではプロとしては不足である。
最近はわたしの場合は知識網羅な講義をやめて実際に即した複視の見方検査法を繰り返し学生と一緒に考えるようにしている。

さてこむら返りは
小生の場合
脚自体の疲れ以外に
添加物で起こることが良くある。

依然ニューヨークのウォルドーフ・アストリアに泊まったとき
夜、近くのデリに立ち寄り
十数種類ある中華などのホットプレートから夜食を選んで
食べたところ深夜にものすごいこむら返りが起こった。

その時は歩き疲れたためか
と思ったけれど
その後、デリなどにおいて中華などの炒め物をテイクアウトして食べると
同じ症状が出ることがあったので最近は注意している。

最近はわたしの場合、カップ麺やレトルト食品もいけない。

添加物はいけない
人工甘味料はいけない
さまざまな食品の添加物はいけないと
警告する本も少なくない。

ただ、無意識にか意識的にか不安を煽るほうが自分に得になる立場の人が本を書いていると、
あれもだめこれもだめとなり、なかなか難しい。

依然ある評論家が「正露丸」に対して
まったく素人としか言いようがない誤解をもとに批判していた本を読んで驚いた。

それにしても
どうして今夜は、自然なものしか食べていないのに、こむら返りが強かったのだろうか。
やっぱり疲れか知らん。トホホ。

今朝は早起きして
椎葉村(日向から熊本との県境に位置する僻地。道が良くなったので日向から車で1時間半程度)の小中学校検診である。

椎葉の子供達は日向よりもさらに素直で元気が良く
眼科検診も結構楽しみ。

帰りがけに西郷村レイクランド入り口の
レストハウスにある栗専門のお菓子屋さん「日向庵」に立ち寄ってもらい(椎葉村の車で送り迎えしていただいている。お世話になります)
「黄樹(おうじゅ)」という純粋に栗だけを練り上げ、甘みを抑えて羊羹状にしたお菓子(上品で圧倒的な栗の存在。栗好きにはたまりません。)や栗のロールケーキを買うのが楽しみです。
「黄樹」は婦人画報やネットでも人気商品。お勧めであります。


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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2013-02-26 (Tue)

2月24日日曜日。
東京開催の日本眼科医会第65回生涯教育講座「神経眼科のすべて」に行ってきました。
前日夜、Tホテルに着いて初めて、明日東京マラソンが行われ、午前9時から大がかりな交通規制があることに気付きました。

このため朝早くTホテルから会場のよみうりホールまでタクシーで出掛けました。
用事のため昼前に会場を出てTホテルまで戻ろうとすると、タクシー移動不可。
徒歩でもさほど遠くはないのですが、道路の横断不可。トホホ。

日向と東京は6~7℃以上の温度差があります。
強い冷たい風に吹かれながら地下へ降りる場所を探し
地下鉄構内やギンザ5の地下道を利用して規制をくぐり抜け、Tホテルまで帰って家族と合流。
そこからまた地下を通って昼食場所のSホテルに向かうのがひと苦労。
とはいえ東京マラソンは大変盛り上がっていて、外人さんも多く、着ぐるみのランナーもたくさん走っていました。


さて午前中しか受講できませんでしたが「神経眼科のすべて」(神戸大N先生と札幌医大H先生の御講演)は予想以上に専門的なお話から、さらに基本的なことまで大変分かりやすく、テンポよく講義が進められ、大変勉強になりました。

盛りだくさんな内容からほんの少しだけ
VKHとサルコイドーシスは視神経炎を伴う内眼炎を示す。
視神経炎を見たらVKHを疑う。髄液検査。 DR4をチェック。

SPGR(Spoiled Gradient Echo) 脳神経と動脈との関係をみる。 
脳神経の撮影もルーティン化しつつあるのですね。
FIESTA(Fast Imaging Employing Steadystate Acquisition) CSF中の構造物を詳細に描出する。切れ味するどいT1強調画像。

テキストも秀逸です。

来週は福岡で開催されます。
ぜひお出かけください。


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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2013-01-31 (Thu)
うかつにも気がつかなかったけれど
最近、クリントン国務長官のメガネにはフレネル膜プリズムが貼ってあります。

倒れてからの障害により(外転神経麻痺?開散麻痺?)両眼性複視を生じたため
眼位矯正のためにコンタクトレンズをやめ、眼鏡に切り替え、膜プリズムを貼っているとのことです。
クリントン長官に関する米国の新聞報道

この話は専門分野のコミュニティで話題になり
気がつきました

クリントン長官が先日世界の若者から質疑を受けるテレビ番組がありましたが、さすがの貫禄と民主主義の権化みたいなオーラがあり、すごいと思いました。
どうぞお大事に。



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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2012-06-15 (Fri)
金曜日
宮崎は大雨
今日の最終便で羽田へ来る予定だったのですが
空港では悪天候のため、東京から使用機が来られない可能性もあるとの情報が入りはじめ
午後3時過ぎから急遽、予定を繰り上げて空港へ向かった方が安全という判断に傾き、元々絞っていた外来をそのまま昼休みなしで頑張りました。
術後の患者さんもOK
午後の患者さんも少し診て
後は留守をお願いして、電車に飛び乗りました。

午後4時55分のJALは満席
なんとかANAの午後6時発に乗ることが出来、羽田へ。
一度飛べば大丈夫。ほっとしました。
そのまま無事羽田到着。

今回はシンガポール航空羽田発午前零時半シンガポール行き
シンガポール現地着午前6時半
そのまま
シャングリラホテルにデイユースのチェックインをして
シャワーを浴びてから
学会へ
という予定。

いまANAのラウンジです。
驚いたのはラウンジが大混雑なこと。
外人さんも多い。
金曜日の夜だから多いのかもしれないが、やはり人が日本に戻ってきているのかしらん。
シャワー室の使用をお願いしたら2時間待ち・・。
さあ出発であります。


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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2012-04-27 (Fri)
先日、NHK教育テレビスーパープレゼンテーションを見た。
ジル・ボルティ・テイラー「脳卒中を語る」
Jill Bolte Taylor's stroke of insight
が放映されていて感銘を受けた。
実際の脳を手に持って供覧するというプレゼンテーションで有名であり、自身が経験した脳梗塞を科学的に、時にエモーショナルに語る。
大変な話がちゃんとエンターテインメントにもなっていて感動的である。

ジル・ボルティ・テイラー博士の講演

この有名な神経解剖学者の本は買ったまま積ん読になってしまっていた。
どこへやってしまったのかしらん。

TEDとはご存じの方も多いと思いますがTechnology Entertainment Designの略。

数年前に米国人の友人からTEDについて聞いたときは??と言う感じで、勧められたそのサイトを訪れることも何とはなしに億劫というか、また次の機会に、という感じだったのだが、いまや大きな活動になっている。
種類もメディアも違うが、経済のダヴォス会議のような意義を知的な世界で持ち始めているのではないだろうか。

TEDは英語の学習素材としても大変有効である。

日本語字幕がついた講演もあり
われらがアイドル、オリバー・サックス博士の講演も視聴することができる。
博士はシャルル・ボネ症候群について生き生きと語るのであります。

オリバー・サックス博士の講演


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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2011-11-27 (Sun)
三ノ宮からポートピアホテルまで
タクシーに乗った。
国際会議場で日本神経眼科学会が開かれている。

運転手さんとなぜか神戸の大震災の話になった。

60代後半とおぼしき運転手さんは
当時長田地区の商店街で商売をしていた。

その冷え込んだ朝
激しい地震が収まり、ほっとしたところで
停電が復旧した。

ほどなく近くのパン屋さんから出火し
商店街では皆一階をガレージにして車を置いていたため
つぶれた車からガソリンが漏れ、下水を伝わり
あっという間に火が回った。

運転手さんはその年の4月に息子さんが
東京から戻ってくる予定で
二世代住宅を建てたばかりであった。
息子さん夫婦が住むはずの部屋は全く使われないままに
すべてが灰燼に帰した。

息子さんは東京から帰る機会を失い
運転手さんはタクシーの仕事を続けている。

ブラウンのサングラスを掛けた
運転手さんは静かな口調のまま物語を終え
まぶしそうに眼を細めると
ハンドルを握り直した。


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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2011-10-09 (Sun)
10月9日日曜日
熟睡中にホテルの部屋のドアが叩かれ
朝食が運ばれてきた。
もう朝7時。

前日午後11時にホテル着。
学会の準備をしていたら寝るのがすっかり遅くなってしまった。

今日は日本臨床眼科学会教育コース
RMB神経眼科勉強会が午前9時から開催。

慌てて、朝食をとり
今日の手順を確認して東京国際フォーラムへ。

会場の設営、会場スタッフとのコミュニケーションなど気配りしないと運営がうまく行かないことがある。
オーガナイザーのC先生、K先生、司会のM先生による、これまでの細かな御配慮のおかげで準備も整った。

9時から予定通りRMB会
1.脳卒中、糖尿病が多い家系の60代女性が両耳側半盲様視野異常および視力低下を示した例
2.垂直性両眼性複視
3.ダウンビートニスタグムス
の3例が供覧され、討論が活発になされた。
1例目はMELASかもと思ったが、ミトコンドリア遺伝様ではなく、段々話が変わっていって・・。

勉強になりました。
御参加の先生方ありがとうございました。
専門レベルの討論と、一般の先生方に役立つ知識も丁寧に解説をと、二兎を追うことは、結構難しいことであります。
後の会合でも各パネリストから今後について、いろいろ意欲的な意見が出た。
来年もさらに改善されますので、どうぞよろしくお願いいたします。


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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2011-09-04 (Sun)
9月3日土曜日午後6時半から
宮日会館にて
第14回宮崎神経眼科セミナー
「基本的な視神経炎のみかた」
S教授(愛知淑徳大学視覚科学)

とにかく台風である。
前日、京都在住のS先生、地元関係者と打ち合わせをして
大変恐縮ながら土曜日の朝一番の新幹線で福岡まで移動していただき
空路宮崎に入っていただくこととした。

なんとか予定通りS先生も到着され
2時間の講義は
前半が視神経炎に関連する病理学
後半が臨床的な視神経炎の診断学

講演の中で、京都府立医大眼科助教授を務められたお祖父様から
眼病理の手ほどきを受けられたお話を初めて伺った。

いくつかの眼病理学の本も紹介され
視神経の病理
染色法、多発性硬化症の病理学的診断根拠など丁寧な解説をいただいた。
久しぶりにランヴィエ(ランビエ)絞輪などという言葉も聞いた。

調べてみるとnode of Ranvierである。
nodeを絞輪と訳したのはなぜかしらん。
解剖学的には髄鞘がない、裸の部分である。
日本語的に結節という言葉になじまなかったのかもしれないし、結節よりずっと美しい訳である。

この構造を利した跳躍伝導は戦前1939年に日本人田崎一二が発見している。
すごいですね。
田崎博士は戦後ロックフェラー財団の支援を受けて米国でNIHの研究者となり、その後米国に帰化し、最晩年まで研究を続けた。

ワシントン・ポストに追悼記事が出ています。

田崎博士追悼記事(ワシントンポスト)

アメリカも 先生もgreatですね。

さてS先生の講義に戻ると
神経眼科診断学に特に病理学的な証拠、疾患のメカニズムに対する理詰めの考察力を高めることが必要であることを強調された。

[なお今秋
日本臨床眼科学会のインストラクション・コースRMB神経眼科勉強会のCPC
(10月9日日曜日 東京国際フォーラム 午前9時から10時半まで)

日本神経眼科学会におけるWalsh-in-Asia (ASNOS)のCPC
(11月25日-27日 神戸コンベンションセンター )
があります。これらも神経眼科のロジックを学ぶ良い機会ですので是非ご参加ください。]


多発性硬化症の脱髄性病変では
視神経の髄鞘が一部障害されても2-3週間で再生すれば
その間伝導遅延はあっても、徐々に機能が回復するのに対し
髄鞘のみならず軸索が強く障害されてしまうと
軸索の再生ができず、機能低下が恒久的となる。
→臨床的には治療にもかかわらず視力が(0.1)以下に低下する100例中3例に相当

非典型的視神経炎に注意→十分な全身検査要

視神経乳頭の浮腫を評価する際
大人の常識は子供の非常識

小児の視神経炎では
両眼性
視神経乳頭の腫脹例が多い
多発性硬化症への移行が少ない

多発性硬化症において核間麻痺を重視するのは
外転神経核と動眼神経核をつなぐ内側縦束は構造上、多発性硬化症に侵されやすいため

など、いつも通りぐんぐん引き込まれるお話が詰まっていました。

2次会はFにて。
ご主人にも台風のため会が中止になるかどうかで
2次会が流れるかも知れないと、ご心配をかけてしまいました。恐縮です。

伊勢エビが解禁となり
新鮮な伊勢エビ、その味噌汁
相変わらず美味な宮崎牛
地元の「ひでじビール」を堪能。

いやあ、無事に終わって、本当にほっとした
と思いながら、S先生をホテルまでお送りし
宮崎駅に着くと
23時50分の上り最終特急が45分遅れ。
事故で遅れているらしい。
トホホ。

やむを得ず
もう一度街中に戻り、タリーズのコーヒーを飲みながら
この文章をまとめているところであります。

セミナーではいつもスターバックスに出張サービスしていただいているのであるが
スタバ、タリーズとはしごすることに。

帰宅するのは午前2時に近いでありましょう。
それでも無事に開催できて大満足の宮崎神経眼科セミナーでありました。

S先生始め、関係者の皆様に篤く御礼申し上げます。


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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2011-02-15 (Tue)
小児眼科でよく受ける相談のひとつは眼位異常です。

しかし外来の、日常とは違う環境の中
また短時間の検査では時々しか出てこない斜視を見つけきれない可能性があります。

このため眼科医は慎重に再検査を勧めるのですが
再検査も同様の状況ですから
両親が気にしている症状が外来でうまく確認できないこともあります

このため、母親にケータイの動画機能やカメラ機能を用いて、眼位や気にしている眼の動き、瞬き、頭位の異常などを記録してきてくれるように勧めています。
写真よりも動画の方が確認しやすいようです。
またライティングのこつなども伝えると良いと思います。

お母さんは本当にしっかり情報を持ってきてくれて助かります。

米国では地方の救急センターに脳卒中疑いの患者さんが運ばれてきた場合
遠隔地の当直神経内科専門医がビデオで患者さんの様子を見ながら
ビデオ会議のように問診して発症後3時間以内の貴重な時間帯に診断するというシステムがあるようです。

わたしの身内は脳梗塞のために高度の半身麻痺となっているので、このようなシステムの重要性が身にしみて分かります。

わが宮崎県日向市では救急車の内部にライブカメラを設置して、搬送中に専門医とやりとりするシステムの構築・試行が始まりますが、専門の業者が入っているためかなりの費用がかかります。

患者さんや現場の家族のケータイによるテレビ電話を公的な医療機関が受け付けるだけでもかなり救える場面があるのかもしれません。

神経眼科的には遠方から急な両眼性複視や眼痛を訴える電話が入った場合とても心配です。当院のカバーする地域は車で2時間以上離れた地域もあります。
たとえばケータイによって
脳動脈瘤による危険な動眼神経麻痺とそれにともなう瞳孔異常や
急性閉塞隅角症(緑内障)発作による瞳孔散大・角膜浮腫などを映し出せるか
など(ライティングの工夫要)試しておくのも意外に役立つかも知れません。


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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2010-12-24 (Fri)

先日の緑内障セミナーの後
友人の先生とお寿司屋さんに行くことに

目白台にあるシェラトン都ホテルの周りは
夜遅くまで開いている鮨屋が少ない。

事前に調べていた鮨屋は
隣の西麻布にあり
海老蔵さん殴打事件の直後だったので避けた方が無難かも

コンシエルジュの若い女性に聞くと
タクシーで5分くらいのところに
鮨屋があってゲストの評判も良い
というので
4人で行く。

鮨屋は門構えがちょっと疲れている。
悪い予感のまま、中に入ると土曜日なのに他の客もいない
躊躇したが他に行くべき鮨屋さんもわからず
カウンターに座る。

お酒は何にしますかというので
ゲストが
クボタというのだけれど(外国人)
店の日本酒は「底ぬけ」というオリジナル?ブランド。
トホホ。

どうしようかと思ったが
なぜか気取りのない、というか気取りようがない、アットホームな感じがそれなりにわれわれの気分にマッチし
のんびりじっくり話せてなんとか良かったかも

翌日、タクシーで西麻布を通るときに
海老蔵さんの事件のビルを経由してくださいと
余興でお願いしてみた。

運転手さんは素知らぬ顔をしていたが
さらに聞くと、頭を掻きながら
「実は自分も昨日調べに行ったのですが、どこかよく分からなかったんです。
このあたりじゃないですかね。」
というあたりは確かに芸能人御用達みたいな飲食店が並んでいた。

その後マスコミにも出ているが、殴打事件の当日、自宅に帰る海老蔵さんを知り合いの運転手が乗せた際、彼は経路が違うと怒鳴って、タクシー代を負けさせたという話も。
本当なら困った人である。

わたしは團十郎のファン
甘いことは言えないが、急性前骨髄球性白血病からも生還した偉大な歌舞伎役者の息子として、海老蔵さんも大変なのだろうと推察する。

彼の外傷は眼窩吹き抜け骨折だったのだろうか
わたしも、にらみがどうなるかと心配したが、眼位も瞼裂幅も良さそうなのでほっとしている。

にらみは眼位を内斜させて、見得を切る所作。
内斜の眼位は怒りなどの感情表現として浮世絵や金剛力士像などに見られる。
(金剛力士はよく見ると、眼と眼の間隔が狭いだけで、眼位は正位のようだが)

お鮨屋さんの話から脱線してしまいました。
海老蔵さんも「底ぬけ」にならないようにお願いいたします。



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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2010-10-09 (Sat)
調節力が落ちる年代
すなわち50歳前後くらいから
眼科診療においてRAPDを診るのが難しくなってくるのではないでしょうか。

(一般の方への注記:
RAPDとはrelative afferent pupillary defectの略
たとえば右眼が視神経症で視力低下していて、左眼が正常の場合
ペンライトを右眼から左へ動かすと
左の瞳孔が縮瞳します。
そこから右眼にライトを戻すと
ライトが来た瞬間には右眼は間接反応のため縮瞳しているのですが
ライトの明るさを右眼は感知できないので
ライトを照らしているにも関わらず
瞳孔がかえって開いてゆくという
奇異な逆の反応が見られます。
これをRAPDと言い、視神経障害に特有の反応とされています。)

先日もある先生からRAPDが見づらいと言う話を聞きました。
片眼性の視力障害を診たら、まずRAPDをチェックするのが基本ですが
わたしもこれが段々辛くなってきました。

ある先生は近見用眼鏡をしっかり掛けて見なさいと言われていましたが
これが眼科の忙しい外来では何とはなしに手間取るのですね。
また読書用の眼鏡とRAPDを判断する距離は微妙に違います。
近見ではこの微妙な差が光学的には大きな差になります。

わたしは検眼レンズの20 ジオプター・ レンズを患者さんの眼前に置いて
拡大して見ています。

当初レンズを右左に動かそうとして
なかなかうまく行きませんでしたが
今はとにかく右眼の前にレンズを置いて
(視線を遮らないようにやや下方に置く)
スィング・ライト・テストを行っています。
これでどちらの眼にRAPDがあっても
視神経障害眼が右なら瞳孔が奇異的に散瞳するのがそのまま分かるし
左眼障害なら右にライトを入れたとき、右眼が大きく縮瞳するので間接的に左眼のRAPDを知ることが出来ます。

どうぞお試しください。

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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2010-07-22 (Thu)
眼球を外転(外側に動かす)するのは
英語でabductですね。

外転神経は
Abducens nerve。

先日ある国で邦人が誘拐されたと言う報道がありました。
「誘拐する」もabductです。

ab 離れて
duct 連れて行く

という語源から来ているようです。

わたしは外転神経好きなので
誘拐という同義語はちょっと残念です。

しかし、たしかに
間欠性外斜視において
斜視眼が外ずれしてゆく様は
外方へさらわれてゆく感じがしないでもありません。

そうそう、今日は中年女性の間欠性外斜視患者さんの手術も行いました。

さて内転(内側に動かす)は
adduct

英語ではabductと adductは発音を聞き分けにくく
誤解を生じると話が全く違ってきます。

このため
よく
神経眼科の柏井聡先生がエービーダクション abduction
とabを強調されているのも頷けます。


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| 神経眼科 | COM(0) | TB(0) |
2010-01-19 (Tue)

絢香さんのラスト・ステージ(紅白)までの
ドキュメンタリー(NHK)、遅ればせながら小生も見ました。

熱唱する彼女の甲状腺が腫れているのを痛々しい思いで見たのは
わたしだけではないと思います。

この病気を抱えながら
とても冷静に落ち着いてライブに臨む絢香さんに感心しました。
出産が無事に終わり
甲状腺機能が安定して
復帰されることを祈ります。

われわれ眼科医は甲状腺機能亢進症による眼症状に対処することが少なくありません。

瞼裂開大
眼球突出
眼表面のトラブル
両眼性複視
視神経障害
など

患者さんは眼症状に対して
とても不安です。

甲状腺眼症の患者さんに申し上げたいことは以下のようなことです。

あなたの焦燥感や不安は甲状腺疾患自体が助長している可能性もあります。

大変ですが、いつか嵐が過ぎ去るように
きっと
症状が安定して
笑顔を取り戻せる日が来ますから
辛抱強くがんばりましょう。

(それこそI believe myselfが大事ですね。)

繰り返し、患者さんとコミュニケーションを取りながら
寛解を待つことが大事だと思っています。

時間も大事な治療薬であります。



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2010-01-12 (Tue)
シンガポールのある先生は、白内障・緑内障手術や網膜硝子体手術・治療に比較して、神経眼科は収入が少ないため、病院運営の中でその存在を軽視されがちだと心配されていました。

これは日本の神経眼科も同じかもしれません。

W先生によれば日本神経眼科学会内でも神経眼科的検査に診療報酬の配慮をいただきたいという気運が出てきています。

さて
年末、久しぶりにシンガポール国立眼科センターSNECの英国人C教授の神経眼科クリニックを見学しました。
ただの見学のつもりでしたが
次々に意見を聞かれ、えらくしごかれました(笑い)。

詳しく問診しながら問題点を明らかにし
工夫したアムスラーチャート(黄色の背景色に青のグリッド)や
赤視標をリング状に書きこんだ指標で視野検査を行うなど
すごくアナログな、しかし頭を使った神経眼科診察を拝見しました。

「虚血性視神経症は乳頭が白いと書いてあるが、非動脈炎性虚血性視神経症では充血しているのだよ。」
レジデントに対して熱心な指導が続きます。

「すべての神経眼科疾患は当然散瞳検査を両眼に行わなくてはいけない。」

「なぜ前回は正常だった視野が今回は両眼上方視野欠損型(水平半盲型)なのか?ミステリーだ!」(笑い)(再検で正常でした)

英国人らしくラグビー、ゴルフ好きの先生は
眼窩吹き抜け骨折の娘さんがラグビー選手と聞いてハッスルし

お酒好き、糖尿病のゴルファーが外転神経麻痺になると
帰り際に「Keep the fairway!」と声を掛ける。

(SNECのポリシーに準じて少し内容を変えてあります)

教授の診断に納得しないで、笑顔の中にもなかなか引き下がらないフェローもいて活気があります。

本格的な神経眼科診療は時間がかかります。

神経眼科はやはり眼科の基本であり、またよく分からない眼疾患の最後の砦でもあります。
厳しい医療情勢下、神経眼科診療の発展や維持が難しくならないように願っています。


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2010-01-07 (Thu)

シンガポール国立眼科センター神経眼科C教授のレジストラー(レジデント)講義にでました。

視交叉部を圧迫する脳下垂体腫瘍などは驚くほど巨大な症例がたくさんあり
C教授はそのように拡大した腫瘍を「シンガポール・スタイル」と言われていました。

このような患者さんはシンガポールの周辺国から治療に来ています。
経済的な理由もあって病状がかなり悪化するまで病院にかかることができないという現実があるようです。



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